「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

実に鹿島的な修正力を見せ、後半3得点の逆転勝利/【レビュー】天皇杯ラウンド16 鹿島アントラーズ対V・ファーレン長崎

 ディエゴ・ピトゥカのマイナス面が見えた試合だった。相手の術中にはまった柏戦でもそうだったが、闘争心が強いあまり、試合運びがうまくいっていないと球際で無用なファウルが増え、余計にイライラを募らせてしまう。この長崎戦の前半もリズムを崩していたのはピトゥカだった。

 しかし、ヒートアップした心を鎮めてくれる時間が今回はあった。雷による中断がおよそ1時間。その間に、さまざまなものを取り戻すことに成功した。逆転負けを喫した松田浩監督のコメントは、この試合を象徴していた。

後半の頭が一番悔やまれる。豪雨というかコンディションの悪い中で、そういうところで集中が切れやすい状況ですが、わけの分からないうちに押し込まれたというかサッカーと違うところで戦っていたような感じ。そこが鹿島は同じ状況でも畳みかけて、サッカーの本質みたいなところで、ゴールに向かう、ゴールに迫るというところでとにかく逆転するだという気持ちの強さが勝っていた。そういう意味ではウチも足りない部分を見させてもらったなと思います

 前半45分の内容からよく立て直した逆転勝利だった。

 

 

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