「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】”常勝気流”に乗った天皇杯決勝と、ある担当記者の戦い/天皇杯決勝川崎F戦(2017.01.05)

 新年あけましておめでとうございます。

 2017年、1発目の更新がずいぶん遅くなってしまいましたが、あまりにも濃密だったこの1ヶ月を振り返ってみたいと思います。

 

 ほんの2ヶ月前まで、鹿島アントラーズは荒波に揉まれていました。。。

 ちょっとでも波に乗るタイミングを間違えれば、大波に呑まれて海底深くまで沈められたことでしょう。結果的には、見事に波を乗りこなし、想像していたよりも遥かに遠くまで私たちを運んでくれましたが、1年間、チームの動きをつぶさに見てきた読者のみなさんには、その差が本当にわずかだったことをよくご存じだと思います。

  いま振り返れば、すべての出来事がここまで来るための糧や原動力となっており、石井監督の休養も、いまとなってはチームと監督をひと回りもふた回りも成長させる契機となりました。この大きな結果を得るためには必要な困難だったとさえ思えるほどです。

 そして、その表現はあながち間違っていないのかもしれません。天皇杯決勝の試合も、「雨降って地固まる」を体現するかのような固まりまくった守備は健在でした。

 

(残り 5713文字/全文: 6180文字)

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