「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【プレビュー】異国で解放される心的負担/タイ・トレーニングキャンプ タイ・ホンダFC戦(2016.10.04)

 飛行機とターミナルと繋ぐボーディングブリッジに足を踏み入れると同時に、ムワッとした密度の濃い空気が頬をなでた。日本の夏もだいぶそれに近くなってきたが、まだまだ東南アジアの空気とは違いがあるように感じる。滞在期間中、ずっと雨が降っているのかと思われたが、着いてみると白い雲がところどころに浮かぶ青空だった。そして、太陽があろうがなかろうが暑かった。

  タイの首都バンコクには2つの空港がある。2006年にできたばかりのスワンナプーム国際空港なら最新の設備が整っていたが、僕が降り立ったのは1914年に開港したというドンムアン空港だった。使い古されたビルディングのような印象を与える空港にきらびやかなところはなく人々の動きもゆるやか。以前、ベトナムに行ったとき、情けないことにTAXIのぼったくりにあったことがあったため(なんであんなに気が緩んでいたのかいまでも不思議だ)、空港のタクシー会社の窓口で頼む。750バーツ(約2200円)という提示額はまだ金銭感覚が掴めていない身でも高い気はしたが、英語が話せないタクシー運転手と交渉する手間を考えれば十分だろう。市内に近づくに連れ渋滞がひどくなるのを窓から眺めながら、タイに来たことを実感した。

 

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