「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【プレイヤーズファイル】DF4 山村和也/「ちょっとラインを下げてからスタートしようかと思ったんですけど、状況によっては前に出ないといけなかった」(2015.08.26)

 試合を見て思ったことを、監督や選手も感じていたことがわかるのは嬉しいことだ。自己満足度が高いというだけでなく、ともに歩んでいる気持ちになれる。石井さんが新監督に就任してから、そうしたズレや不一致はほとんどない。5連勝に感じられる一体感は、こうしたことが大きく影響している。

  相手にポゼッションされることが多かったモンテディオ山形との一戦は、石井監督にもいくつかの課題を突きつけた。レビューでも書いたが、石井監督は試合後に「ボランチの守備の部分で安定感が出せなかったと言いましたが、それは選手自身の問題ではなく、練習を重ねていけばクリアできるものだと思います」と言及している。

 スタンドから見ていても、68分に小笠原満男が出場すると、それまで相手に握られていた試合のペースを一気に取り返し、試合のなかで初めて鹿島がボールを支配する時間帯をつくることができた。小笠原がやったのはアグレッシブにボールにアタックすること。ボールを失うと同時に、中盤から一気にサイドでパスを受けた相手選手へ距離を詰め、山形の選手をサイドに追い詰める役目を果たしていた。それによりパスまわしに窮した相手はアバウトなボールを前線に蹴るしかなくなり、最終ラインで難なくボールを奪い返すパターンを生んでいた。

 

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