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2点ビハインドを追いつき、価値あるドロー【J3第9節金沢戦レビュー】

2024明治安田J3リーグ第9節

福島ユナイテッドFC2-2(前半0-2/後半2-0)ツエーゲン金沢
得点者
(福島)
61分清水一雅
86分森晃太
(金沢)
7分、21分小島雅也

福島ユナイテッドFCは4月10日、明治安田J3リーグ第9節ツエーゲン金沢戦に臨んだ。

前半7分、セットプレー後のスローインから金沢DF山本義道にクロスを入れられ、DF長峰祐斗のヘディングでの折り返しをフリーとなっていたDF小島雅也に押し込まれ先制を許してしまう。さらに21分には右サイドを突破した小島がクロス性のキックを放つが、これがゴール方向に飛んでGK吉丸絢梓の頭上を越えてゴールに吸い込まれてしまう。アンラッキーな失点で気落ちした感も見られたが、25分DF松長根悠仁のクロスから、この日初先発の清水一雅がヘディングシュートを放ちクロスバーを叩くなど惜しい場面もつくった福島だったが、ゴールは奪えず0-2で前半を終えた。

後半に入ると、相手の両WBの背後のスペースを突けるようになり、サイドから決定機を生み出せるようになる。そして61分松長根のクロスは相手DFに触れて逆サイドの清水の下へ。清水は切り返して相手DFを1人剥がして落ち着いてシュートを決めて1点差に詰め寄った。清水はプロ初ゴールだった。その後は福島が押し気味に試合を進め、86分FW澤上竜二のクロスから逆サイドのMF森晃太がワンタッチでループシュート。これが相手GK上田樹の頭上を越えてゴールに吸い込まれ同点に追いついた。その後は互いにチャンスもあったが、ゴールは決めきれず、2-2の引き分けに終わった。

前半セットプレー後のリスタートからあっさり失点したり、サイドを突かれて失点したりしたことは反省点だが、この日はリバウンドメンタリティが素晴らしく、2点ビハインドを追いつけたのはポジティブに捉えて良いだろう。勢いをつけたのは初先発出場の清水。この日両チーム通じて最も多い3本のシュートを放ち、いずれも決定的な場面だった。身体能力を生かし強引にでもシュートに持ち込めるのは他のFWにはない持ち味であり、プロ初ゴールという結果を残したことで、今後も試合で起用しやすくなったのは好材料だ。

そして攻撃の形という面でもここ数試合課題だった部分が改善され、ゴールにつながったのは大きい。勝点1にはとどまったものの、収穫の大きい試合と捉えることができ、中2日での次節SC相模原戦にも弾みが付きそうだ。

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1.初先発の清水が攻撃を活性化
2.攻撃の課題改善に光明

(残り 2428文字/全文: 3474文字)

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