福島ユナマガ

開始15分で露呈したクオリティの差。バランス崩し大敗【第16節奈良戦レビュー】

2023明治安田生命J3リーグ第16節

福島ユナイテッドFC0-2(前半0-2/後半0-3)奈良クラブ
得点者
(奈良)
15分、41分浅川隼人
59分西田恵
80分中島賢星
82分平松遼太郎

福島ユナイテッドFCは7月1日、J3リーグ第16節奈良クラブ戦に臨んだ。

立ち上がりこそ前から積極的にプレスに行っていた福島だったが、それに相手が慣れてきた15分、奈良DF鈴木大誠の力強いロングパスが入ると、これをクリアしきれず、右ウィングのFW西田恵に渡ってしまう。西田からのクロスにFW浅川隼人が飛び込み先制を許してしまった。これ以降福島は反撃に転じ、コーナーキックから再三のチャンスをつくるが、キッカーを変えるなどしても決めきれない。そして41分DF野末学からの縦パスをFW塩浜遼が下がって受けに来るところでミスが起き、浅川にボールが渡ってしまう。浅川はGK山本海人の位置を見て即座にループシュートを選択し、これが決まって前半で2点差をつけられてしまった。

後半は選手を入れ替えて攻めに出るも、相手守備陣の予測が優り決められない。そして前掛かりになった背後のスペースをカウンターで突かれ始め、59分西田にミドルシュートを決められ、80分にはMF中島賢星、82分にはDF平松遼太郎にもゴールを許してしまった。今季最多失点での屈辱的な完敗だった。

岐阜戦は戦術的な面もそうだが、個の質に差がある印象だったが、今回の奈良戦は戦術面で明らかな差があった。それが凝縮されていたのが15分の先制点の場面だった。守り切るプランが崩れてからはバランスを崩し、全くなす術が無かった。築き上げたもののクオリティの差は認めざるをえない。

光明を挙げるとすれば、後半開始から出場のDF柴田徹が、J1クラブでやってきたクオリティの片鱗を見せたことだろう。だが、選手個々のアイデアだけに頼るのではなく、チームとしての連動性をもっと高めなければ、今後のチームとしての躍進は難しい。ホームゲーム無得点・未勝利は継続となり、福島は2014年のJ3参入以来最も厳しいチーム状況に追い込まれた。

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1.15分の先制点で見えたクオリティの差
2.柴田に期待はかかるが…

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