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【トピックス】渡邉晋監督と珈琲を飲みながら【後編】

清水戦翌々日の練習公開日。練習後の渡邉晋監督への囲み取材は、「たまにはこういうのもやりましょうよ」という渡邉監督の発案で、クラブハウスで椅子に座り、萬國珈琲さんのモンテディオ山形ブレンドを頂きながらの取材になりました。
聞き手となる記者はDio-magaの佐藤円と嶋守生の2人。口調や空気は穏やかながらも、いつもの囲み取材より一歩深く踏み込んで伺った1時間を、前後編でお届けします。
後編は、長崎戦に向けて、渡邉監督が今年のチームに描いていた目標と軌道修正、選手たちにどのような姿を求めているのかというマネジメントの話になります。

○長崎戦で起用する選手の見極めと気候の難しさ

--3月31日の清水戦は数字上も走れていたそうですが、そうなると中3日になる次の長崎戦で起用する選手の見極めは難しいですか?

難しいという言葉は多分適切ではなくて、見極めをきちんとしなければいけないんだと思います。
今シーズン一番のパワーを出した、出力したゲームなのは間違いないので、今日のリカバリー組の選手にも「すごい数字が出てたよ。だからちゃんとリカバリーに努めて欲しい」と話をしました。
でも、そのリカバリーをしきれているかどうかも、ちゃんと見極めなければいけないです。難しさというよりは、より慎重かつ繊細にやらなければいけないと思っています。これはもう我々の仕事の一つなので、ちゃんとやらなければいけないです。
でも、ああやってしっかりと勝ち切って得た自信もありますから、そういう勢いやメンタリティで乗り越えられるものは利用したいところですし、メディカルチームともしっかりミーティングをしながら進めていければと思います。
でも結局気持ちですからね、足を運ぶのは。数字ばっかり追って「こいつは大丈夫かな」と思う側面と、ああやって勝って「またやってやりますよ」という乗っている選手を使っていく側面を見極めるのも僕の仕事ですけど、そこは気持ちの部分を大事にしたいという思いもあります。

--長崎戦について。長崎の印象はどうですか?
攻撃は下さん(下平隆宏監督)らしいなと。立ち位置の部分は、下さんはこういうことが好きなんだろうなというものがすごく見えますよね。アンカーの選手を上手く利用してプレッシャーを回避したり、サイドに特徴のある選手を置いて、中盤の三角形は違うけれども、我々がウィンガーを置くやり方のような攻撃の特徴は、似たようなところがあると感じます。中央に強力なストライカーもいますし、そこは下さんの色というか、やりたいことが見えるチームです。
守備はすごくキュッと締まったものが見られるので、そこは下さんがよく整備をされていると感じます。

--先ほどもありましたが、天候も気になりますね。
多少我慢比べになるところもあると思うんですよね。連戦で、おそらく雨とはいえ気温が高い。そう考えると、粘り強く締めて守ってくる相手に対してどうやって自分たちが焦れずにボールを動かせるか。もしかしたら、我々が守備で我慢しなければいけない時間も来ると思うので、そこで焦れずに我慢できるかどうか。
そういうメンタリティはしっかりと持って臨まなければいけないと思います。

○今年の変わらない目標と試合に臨むスタンス

--清水戦後のクラブ公式のライン動画を見ましたが、渡邉監督が選手やスタッフとハイタッチしながら「次、次」と言ってすぐに切り替えていました。清水に勝ったからこそ、次の試合の重要性を感じているのかなと思いました。
優勝という本当に大きな目標を掲げて、みんなでそれを本気になって目指そうというところでスタートした2024年じゃないですか。

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