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【トピックス】渡邉晋監督と珈琲を飲みながら【前編】

清水戦翌々日の練習公開日。練習後の渡邉晋監督への囲み取材は、「たまにはこういうのもやりましょうよ」という渡邉監督の発案で、クラブハウスで椅子に座り、萬國珈琲さんのモンテディオ山形ブレンドを頂きながらの取材になりました。
聞き手となる記者はDio-magaの佐藤円と嶋守生の2人。口調や空気は穏やかながらも、いつもの囲み取材より一歩深く踏み込んで伺った1時間を、前後編でお届けします。
前編は、この時期の気候や練習環境、最近の選手たちの様子、今季最高の数字を出した清水戦やいわき戦のデータについての話になります。

○最近の気候と芝生

--ようやく暖かくなって練習もやりやすくなったのでは?
水曜日の長崎の予報が、キックオフ時点で、雨で20度。ちょっとこれは心配です。でも寒いよりはいいでしょう。

--山形に戻ってきてから急に寒くなりましたからね。
本当、こんなに雪かきしたのは初めて。山形3年目だけど、仙台時代を含めて、「こんなに雪かきしたかな?」と思うぐらいです。でも暖かくなれば芝生が良くなるからね、もうちょっとです。

--良いトレーニングをするにはやはり芝生の影響はありますか?
昔、S級ライセンスを取りに行ってたときかな、荒川静香さんのコーチをしていた方(長久保裕氏)が講義をしてくれたんですよ。日本のフィギュアスケート界のパイオニア的存在の方らしいんです。その人が海外でずっといろんなものを見聞きしていた時に感じて、まず日本に戻ってきてしたことがリンクの整備だったらしいんですよ。「ただ氷を張ってるだけじゃないんです、あれ」と言って。
1回水を撒くじゃないですか。で、氷の表面が固まったらまた水を撒いて、また凍らせてと段階を踏んで。それこそ車のコーティングみたいに何層もやって、綺麗で平らな表面を作り上げたそうなんです。それはなぜかというと、そういうリンクを作ることが技術の上達に一番役立つからと。
サッカーも多分同じだと思うんですよ。ストリートサッカーでやってたブラジル選手はどこに行ってもボール扱いが上手いと言うじゃないですか。それも一理あると思うんだけど、僕はちゃんとした環境でトレーニングすることが技術の上達につながると思う派なので。
顔が上がらないじゃないですか、ボールコントロールに躍起になって。「顔上げろ」と言っても球が止まらなかったらね。かと言って人工芝でやるかと言えば、試合環境と違うからそうもいかないし。だから芝生は大きいと思います。

--清水戦で勝ったことで、選手の顔色もだいぶ変わってきました。
気候が変わって、陽気な気分が相まってるところもありますよね。晴れやかな表情だったんじゃないですかね。
今日もミーティングをやりましたけど、もちろん負けて、目を塞ぎたくなるようなことを見せなきゃいけない時もあるし、その中でもポジティブなことを探して前を向かせなきゃいけないし。そういう思いでやるミーティングと、勝った後でも今日「これはダメだよ」という映像も見せましたけど、きっと捉え方は違うだろうし。

○キャンプと同じようなバチバチ感を。

--昨日今日の練習は球際が激しいかなと感じました。
いや、でもキャンプの方がもっとやっていた感じはします、僕の中では。明らかなファール、特に手を使って引っ張ったりするのは癖になっちゃうからできる限りファールとして取りたいんだけど、トレーニングの時間とかを考えると、ピッピピッピ止めちゃうと流れがなくなったりするから、それこそオフサイドってマネージャーが上げてくれていても、基本的にも流してるんですよ。

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