浦レポ by 浦和フットボール通信

攻撃専任コーチのラファル・ジャナスコーチが停滞する攻撃の現状と、改善への手応えを語る

(Report by 河合貴子)

マチェイ監督の提案でラファコーチが定例会見に出席

国が違えば、習慣は当然だが異なる。日本では、監督会見にコーチが臨むのはよほどの緊急事態だ。監督解任や病気などやむを得ない事情によって監督代行という形でコーチが監督会見に出席する。だが、ポーランドではコーチが会見に臨むことは通常に行われているそうだ。今回、マチェイ・スコルジャ監督の提案によってラファル・ジャナスコーチが、湘南戦に向けた記者会見を行った。

ジャナスコーチは、「こんにちは!Good Afternoon 」と親しみやすい笑顔でリモート会見に登場し、「ポーランドでは、会見に出ることがあった。日本で初めてということで、皆さんのお顔を拝見できてうれしく思う」と話した。

攻撃担当のジャナスコーチに一番聞きたいことは、やはり停滞する浦和の攻撃力の現状をどう感じているかだ。いきなりストレートに質問してみた。

「徐々に良くなってきていると思う」と手応えを感じながらも「我々は、守備を中心にプレーしてカウンターを狙うチームではなく、アグレッシブできれいなサッカーをプレーしたいと思っている。守ってカウンターは、モダンなサッカーと言えない。我々のやり方ではない。ポジショナルなサッカーは、美しいですしアートに近い。多くの監督が、きれいなサッカーでチャンスを作ろうとしているが、チャンスを作るのは一番難しい部分だ」と険しい表情をした。

そして「今シーズン始まったタイミングで攻撃の重要な選手が3人抜けていた。松尾、江坂、ユンカーの3人だ。彼らは、30試合、40試合出場していた選手だ。今季の浦和の前線の選手は、慎三(興梠選手)、カンテ(ホセ・カンテ選手)、利樹(高橋選手)、隼平(早川選手)など、去年と比べると新しい選手たちといえる選手だ。海渡(安居選手)も出場しているが、去年はあまり出場していなかった。ブライアン(リンセン選手)に関しても去年は3試合のみの出場だ。ですので、前線の顔ぶれが全く変わっていると言える。選手も新しければ、コーチングスタッフも新しくなって、プレーするサッカーも選手たちにとって新しくなっている」と今シーズンの前線の状況を話した。そして「我々は繋ぐサッカーもやるが、それだけではなく相手の背後を突くこともやろうとしている。そういったところで、日々のトレーニングで進化が見られている。良くはなってきているが、理想としているところからは、まだまだ遠い」と感じていた。

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