労を惜しまず献身的に走り続け、時に体を張る。その姿勢とそれを90分間やり通せるタフネスこそ、髙橋利樹最大の強み【熊本番記者が解説する新加入選手取扱説明書コラム】
(Report by 井芹貴志)
熊本でそうだったように、浦和で、埼玉で、そして日本全国で愛されるFWになってくれたらと願う
移籍する覚悟はできていた。得点王となった横浜FCの小川航基には及ばないものの、今季のJ2で40試合に出場し、リーグ3位タイ、そして自身にとって初の二桁となるキャリアハイの14得点。4季ぶりの復帰とはいえJ2昇格1年目での躍進に大きく貢献したのは疑いようのない事で、数字に表れる部分のみならず、J1クラブから声がかかって当然の働きぶりだったからだ。
もちろん、熊本でプロとしての歩みをスタートさせた選手がチームを離れることには、言いようのない寂しさを覚える。しかし一方で、浦和レッズのユニフォームをまとい、埼玉スタジアムの真っ赤なサポーターの声援を受けてピッチで躍動し、さらに大きく成長する姿を見られる日が来るのが楽しみでもある。その時、熊本のサポーターは誇らしげに言うだろう、「トシキは熊本からステップアップしていったんだ」と。
国士舘大を卒業して熊本に加入したのは、クラブにとってJ3での2シーズン目となった2020年。新型コロナウィルスの感染拡大によって開幕が6月にずれ込んだこのシーズン、同年に就任した大木武監督はルーキーの髙橋を開幕先発に起用した。
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