浦レポ by 浦和フットボール通信

攻守に見せたオリヴェイラ監督の状況対応力と「ニア潰れ」の重要性【轡田哲朗ゲームレビュー/ルヴァンカップ第5節名古屋戦】


(Report by 轡田哲朗)

3人の監督で6試合、歪んだチーム構成も表面化する

浦和レッズは9日のルヴァン杯グループステージ第5節、名古屋グランパス戦で2-0の勝利を収めた。これにより、1試合を残して勝ち点10で首位に立った。最終節のサンフレッチェ広島に敗れると敗退する可能性が高いが、引き分け以上なら勝ち点で文句なく突破が決まる。わずか6試合であるのに、堀孝史監督で1勝、大槻毅暫定監督で1勝、オズワルド・オリヴェイラ監督で1勝を挙げ、各監督で2試合ずつ戦うことになったというのは、今季序盤にどれだけチーム、クラブが混乱したのかを示してしまうものだが、その中でも結果を残していることはもう少し評価されても良いだろう。

オリヴェイラ監督は、槙野智章と長澤和輝以外の9選手を入れ替えるスタメン起用を決断した。その9人の特性も鑑みたのだろう。スタートポジションを4バックにしてこの名古屋戦に臨んだ。実際のところ、その「初の4バック」というワードがやや独り歩きした感もある。実は3人の監督全員がルヴァン杯では4バックを採用しているし、リーグ戦とは少し違った陣容で戦うことが多い。つまり、チームの中に「3バックでスムーズな選手」「4バックでスムーズな選手」「どっちでも大丈夫な選手」が、かなり混在していることになる。さらに言えば、リーグ戦で多く起用したいレベルの選手が前者に偏っている。それが何かの狙いでない限り、オフの時点でのチームマネージメントがうまくいっていなかったことの産物とも言える。

オリヴェイラの読み違えと修正力

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