【無料記事】浦研的日日是好日-『ドイツはイースター。そして、ブンデスリーガの再開時期は…』2020.04.13

スーパーマーケットの入口前。この、並んでいるのか、そうではないのか分からない微妙な人との間隔もドイツらしいです

スーパーマーケットが混んでいる

 ドイツでは、新型コロナウイルスの流行によって外出制限などの措置が取られてから、今日で4週間が経過しました。

 その2日前の土曜日、5日に一回の買い出しのために外へ出てみたら、いつになくスーパーマーケットの入口付近で人が並んでいます。最近は買い物用ワゴンの消毒と店内の入場制限が行われていることで若干入口で待つこともありますが、この日はやけに並びの列が長い。『何故だろう?』と思ったのですが、その理由はすぐに分かりました。

 キリスト教を信仰する国々では『春分の日の後の最初の満月の次の日曜日』を復活祭(イースター/十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念、記憶する、キリスト教において最も重要な祭)と定め、今年は4月12日の日曜がその日に当たるのです。そしてドイツでは復活祭の前の聖金曜日、復活祭後の月曜日を祝日としているため、昨日の12日、そして今日の13日は連休なのです。祝日のドイツは商業施設や銀行などに加えてスーパーマーケットなどの食料品店も休業します。また平時はレストランなどは営業しているのですが、今は新型コロナウイルスによる制限措置のため、こちらも閉鎖されています。すなわち昨日と今日のドイツは外を歩いても、ほぼ全てのお店がクローズしている状態なのです。

 この2日間は食料品の購買もできなくなるわけですから、前日の11日はいつにも増してスーパーマーケットで買い物をする方が多かったんですね。ただ、それでも皆さん、とても落ち着いた様子で混乱は見られず、スーパーマーケットの商品が品薄になることもありませんでした。よくよく考えると、ドイツの方々はこのような連休時に街中が『完全休業』になる状況を経験しているわけで、だからこそ、今の『ロックダウン』(都市封鎖)にも冷静に対処できているのかもしれません。

 そんな中、現在中断中のドイツ・ブンデスリーガ各クラブはトレーニングなどの活動を再開させつつあります。ただし、それでもソーシャルディスタンスを保つためにチーム全体でのトレーニングではなく、グループ分けした少人数でのトレーニングを行うなど、様々な工夫が見られます。現在、ドイツサッカー連盟(DFB)は5月初旬のリーグ再開(無観客試合も考慮)を目指しており、それに向けて各クラブも慎重に準備を重ねているわけです。

 ドイツ国内での新型コロナウイルス感染者数は、緩やかではありますが減少傾向にあります。ウイルスとの戦いはまだまだ続くと思われ、油断は禁物ですが、それでも一歩づつ、元の生活を取り戻す努力が続けられています。

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