新時代の幕開け。浦和、ニュースタイルで課題を示しつつつも快勝!【島崎英純】2020YBCルヴァンカップ・グループステージ第1節・ベガルタ仙台戦レビュー

指針は示された

 2020シーズンの幕開け。浦和レッズはYBCルヴァンカップのグループステージ第1節に臨み、ホームの埼玉スタジアム2002でベガルタ仙台と対峙した。

 大槻毅監督が今季の公式戦初戦へ送り出したメンバーは以下の通り。GKはチームキャプテンの西川周作。ディフェンスラインは4バックで、センターで岩波拓也と鈴木大輔が組み、右サイドバックに橋岡大樹、左サイドバックに山中亮輔が配された。中盤はダブルボランチを擁するボックス型の構成で、中盤の底に柏木陽介と柴戸海が並び、右MFに関根貴大、左MFに汰木康也が入り、2トップには今季新加入のレオナルドと浦和在籍2年目の杉本健勇が立った。

 このメンバーが今季の主戦になるとは限らない。浦和は5日後にJリーグ開幕戦の湘南ベルマーレ戦が控えているからだ。DF槙野智章、MF青木拓矢、FW興梠慎三(試合後、大槻監督から今週の練習で軽度の負傷を負ったと明かされた)らの昨季主力がベンチに控え、DFマウリシオ・アントニオ、MFエヴェルトンらの外国人選手はチームに帯同すらしなかった。しかし、沖縄キャンプ中にチーム内の序列を定めなかった大槻監督は今回の仙台戦とリーグの湘南戦をひとつのタームとして捉えているようにも思われ、選手たちも現状はチーム内競争の最中にあることを自覚しているだろう。

 ならば、今回スタメンに抜擢された選手たちはキャンプで培った今季のチームの狙いをピッチ上で表現しなければならない。その意味ではまず、今ゲームの戦いの推移は非常に分かりやすく、今後の参考になる貴重な体験となった。

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