気迫の先制を経て、執念の守備でリーグ初勝利を掴み取る【島崎英純】2018Jリーグ第6節・ベガルタ仙台戦レビュー

ミラーゲームに持ち込む

 大槻毅監督、上野優作コーチ体制で臨んだ初陣のYBCルヴァンカップ・グループリーグ第3節・サンフレッチェ広島戦は0-0のスコアレスドロー。しかし、第5節のジュビロ磐田戦で先発したメンバーを全員代えた大槻監督の采配はチーム内の危機意識を良い意味で喚起し、選手たちはピッチ上で自らの力を十二分に示した。

 迎えたJリーグ第6節のベガルタ仙台戦。浦和はリーグ5試合を終えて2分3敗で未だ未勝利。対する仙台は3勝2分の無敗で2位に付けていた。ただ仙台は埼玉スタジアムで過去に4分6敗と一度も勝利したことがない。

 仙台は3-1-4-2の布陣だった。GKは関賢太郎で、3バックは右から平岡康裕、大岩一貴、金正也、アンカーにキャプテンの富田晋伍が入り、右MF・古林将太、左MF・中野嘉大、右シャドー・永戸勝也、左シャドー・野津田岳人、2トップは西村拓真と今季浦和からのレンタルから完全移籍した石原直樹が務めた。渡邉晋監督の狙いとしては2トップで浦和の後方ビルドアップを封じようとする意図を感じた。もし浦和がセンターバックのふたりで最後尾からパスワークするならば2トップとの数的同数、またアンカーがヘルプする形の3人でのボール回しをするならば2トップ+1シャドーでこれまた数的同数の状況を生めるため、前線プレスが機能しやすい。

 一方で、はたして渡邉監督は浦和が3-4-2-1を採用するとは予想していただろうか。大槻監督がピッチへ送り出した先発メンバーは以下の通りだった。

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