「パワープレスに晒された前半と挽回した後半 3点差からの追い上げに希望の火が灯る」2017アジア・チャンピオンズリーグ第3 節・上海上港戦レビュー

アウェイのピッチが苦戦を招いた

ホームの上海上港が強烈なプレス&チェイスを仕掛けてきた。1トップのエウケソン、ウイングのウー・レイ&フッキ、そしてトップ下のオスカルが浦和に襲いかかる。上海のブラジル人トリオは守備のタスクも一切手を抜かない。アンドレ・ビラス・ボラス監督に訓練された選手たちは忠実にチーム戦術を貫徹する。4人以外のフィールドプレーヤー6人は自陣方向に重心を傾けるが、そのアンバランス性は前線個人の迫力で相殺する。本来なら前線プレスを仕掛ける相手は浦和の餌食となる。巧みな後方ビルドアップで相手を剥がして流麗なトランジションから相手守備網の急所を突く縦パス、もしくはサイドチェンジパスを発動すれば浦和の攻撃が爆発する。その論旨で言えば、血気盛んな上海は絶好の相手だった。しかし上海スタジアムでの浦和はスタンドを埋めた上海サポーターの圧力とスリッピーなピッチに手間取ってプレー精度を欠いた。

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