【サッカー人気2位】リーグ戦に必要な種類の勝利、多くの改善が感じられたゲーム【…

【FUKUDA’S EYE】J1第16節・清水エスパルス戦レビュー(2011/6/21)

第15節・サンフレッチェ広島戦の印象

広島戦は、チームとして引き分けを前提として戦い、準備していった通りに、想定内で収まった試合だと思う。お互いにチャンスの少ない試合だったとは思うが、それは浦和にとって悪いことではない。連戦が続く中、アウェーということもあり、打ち合いになる必要はまったく無いし、広島という難しい相手から、勝ち点1を持って帰ってくることが出来たと評価するべきだ。広島は厄介な相手であり、先制点を与えると非常に試合運びが巧みだから、浦和はしっかりと守備から入り、試合全体を通して大きな混乱を来すことは無かった。そういう意味で、ゲームプラン通りの試合だったと思う。ただ、少ないチャンスをものに出来れば、完璧な試合になっただろう。

清水戦の立ち上がりに気になった部分

清水は、攻撃に入ると広島と似たような、4-1-4-1とも4-3-3とも取れる陣形となる。だから浦和は、広島戦と同様の戦い方で挑んだ。山田暢と啓太を伸二とアレックスに付け、柏木はアンカーに入る平岡を見る形。中盤は、この形でかっちりはまったと思う。ただ、前半の立ち上がりに関して言うと、相手のセンターバック、ボスナーと岩下に広がったポジションを取られて、エジミウソンが一人で見切れない状態になっていた。中盤は全てマンツーマンの形を取れていても、センターバックのところで2対1を作られる。広島のときはそこで大きな混乱を生じなかったのだけれど、清水戦ではセンターバックがそこからボールを持ちだして高い位置を取られ、そこから裏のスペースへボールを配球されていた。

これによって、浦和のディフェンスラインが少し押し下げられる要因となっていた。清水戦に関して言えば、平岡をそこまでケアする必要があったのか、ということが言えるだろう。平岡へのパスコースを切りながら、センターバックへもう少しプレッシャーに行くというようなやり方を採っていかなければならない。清水は、広島戦をスカウティングした結果、このようなやり方を採ってきたのかも知れないし、元々清水のセンターバックはフィード能力が高い。Jリーグの場合、センターバックが2人ともフィードできることは少ないけれど、岩下とボスナーは、比較的その能力が高い。

(残り 9170文字/全文: 10098文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »