「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

2023年シーズン総括②「井原正巳監督体制、その変化とは」【総括コラム】

監督交替による“ブースト”という言葉がある。

井原正巳監督体制、最初のJ1第14節神戸戦は1−1の引き分けに終わり、白星スタートとはならなかった。その後も長い間勝ち星からは見放され、浮上を促すブーストはかからなかった。

ただ、チーム内にはいくつかの変化は出ていた。

まずは監督の選手に対するアプローチの仕方だ。

ミスを恐れてプレーが消極的になっていた選手たちに対し、井原監督は「チャレンジしたミスならOK」と伝え、選手が積極的にプレーができるようにチームの雰囲気を変えた。

さらに、井原監督体制で大幅に変化したのは、コーチングスタッフの役割である。

自分の目と感覚を信じ、自分自身であらゆるものをマネジメントしていたネルシーニョ監督の手法とは異なり、井原監督は戦術面、選手起用を含めて「最終的に判断するのは自分」としながらも、自分の考えをコーチに伝え、彼らの意見を求め、逆にコーチ陣の考えや意見にもしっかりと耳を傾け、その中で最善策を模索した。

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