「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

意図的に崩した5得点。違うタームに入ったことを感じさせる大勝利/【レビュー】明治安田生命J1リーグ第12節 松本山雅FC戦

 前半8分、左サイドの白崎凌兵からパスを受けた三竿健斗は、体を開くとすぐさま右サイドに大きなサイドチェンジを蹴った。すーっと伸びるボールが永木亮太に渡る。久々に見る美しいサイドチェンジに胸が躍る。しかし、選手たちがピッチで見せたのはゴールに至る過程だけではなかった。そのどれもが美しい崩しだった5得点。今季初のリーグ戦3連勝は5つのゴールが決まる大勝だった。

 チームはついこの間までどん底にいたはずだった。完敗だった第9節横浜Fマリノス戦と先発メンバーは3人しか違っていない。あのときは伊藤翔、安部裕葵、町田浩樹が先発していたが、この試合で彼らが先発だったとしても、この試合の内容はそこまで大きく変わらなかっただろう。清水、神戸から勝利を上げたことでチームとしての機能性は明らかに向上し、意図的に松本山雅FCの守備を崩しての5得点だった。

 

 

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