「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

ジーコの言葉に奮い立った選手たち。高い集中力で天津権健を寄せ付けず/【レビュー】AFCチャンピオンズリーグ2018準々決勝第1戦 天津権健戦

 変化をもたらしたのは、やはりジーコだった。

 攻めても攻めても天津権健からなかなかゴールを奪えない展開は、後ろの選手にすれば集中力を維持するのが難しい流れでもってあった。相手の前線にはふらふらしながら機会をうかがうパトがおり、何食わぬ顔をしながらチャンスをうかがっている。そこをしっかり封じつつ、攻撃のチャンスを渡しているのに攻撃陣が決めきれない。後ろの選手にすればイライラしてもおかしくない展開だった。

 しかし、選手たちはプレーが切れるたびに声をかけ合い、互いの意識やポジショニングを確認し合う。天津権健も付け入るスキを感じられずにプレーしていたことだろう。

 得点を決めたのはレオ・シルバとセルジーニョだった。どちらもすばらしい得点であり、決定力の高さを見せたわけだが、誰が活躍したかはそこまで重要ではない。全員がそれぞれの役目を果たし、気持ちの入ったパフォーマンスを90分継続させた。相手のレベルに関係なく、そうした試合ができたことは高く評価すべきだろう。

 選手たちを動かしたのは、試合前日のジーコの言葉だった。

 

 

 

 

 

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