「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

☆無料記事☆石井正忠監督「チーム全体でこの一戦に賭ける思いがプレーに出ていた」/天皇杯準々決勝広島戦(2016.12.24)

■石井正忠監督

まずは先ほども挨拶のときに言わせていただきましたけども、天皇杯はなかなか見に来てくれる方が少ないなか、今回は18千人くらいですかね、見に来ていただいて、それはサンフレッチェ広島さんのサポーターも含めてなんですけど、選手は見に来てくれる人が多ければ多いほど燃えてくると思うので、そういう点ではありがたいなと思っています。

試合内容としては、クラブワールドカップが終わってタイトなスケジュールで戦ってきて、選手はかなり疲労していたと思うんですけど、そこをどうにか前半は我慢する形で崩されることなく守備をやってくれた。後半も苦しい戦いになりましたけど、比較的後半は自分たちがボールを相手陣内で保持する形が多くなってチャンスをつくることができました。シュート数も、前半の2本から後半は10本に変わっているので、そういうところでも攻撃で点を取るんだぞ、という気持ちが表れた試合になったと思います。

秀平も、角度のないところから非常に良いシュートを決めてくれましたし、PKのシーンでもソガがああやって防いでくれて、ほんとうにチーム全体でこの一戦に賭ける思いがプレーに出ていた。90分間戦ってくれた選手に感謝したいと思いました。

 

――今日出場した伊東選手の評価と、次に戦う横浜FMについてお願いします。

ユキに関しては久しぶりに90分出たと思うんですね。途中、ああやって頭部を怪我した状態でしたけども、本当にチームの役割を90分間果たしてくれたと思います。

あと、次に対戦する横浜FMに関してですけども、前線のスピードがかなりあるチームだと思いますし、組織された守備からスピードある攻撃が特長だと思うので、その辺はしっかり分析して、準備をしたいと思っています。

 

――タイトなスケジュールのなかで、選手にどのような声掛けをしたのでしょうか?あと、三竿選手を入れて永木選手を前に出した狙いをお願いします。

クラブワールドカップを終えてから、1週間くらいでこの天皇杯を戦うことになったんですけど、疲労の部分で言えば、正直そこを意識して言わないようにしていました。体は当然疲れていると思うんですけど、うちのチームはリーグのタイトルしか獲っていない。天皇杯というタイトルを獲りたい、という気持ちがあるので、そこに関しては、選手もモチベーション高く、うまく切り替えてくれたんじゃないかと思います。わざわざなにか私の方から言うようなことはしてませんけど、非常にそういう意味では選手もしっかりと気持ちを切り替えてやってくれたんじゃないかと思います。

健斗に関してですけども、少しサイドハーフでの守備というのが対広島さんに関しては重要な部分で、そこをどうしていくかということを考えたときに、優磨を入れて聖真を下げて、さらにそこから攻撃できるところをつくりながら、あとは健斗を入れて亮太をサイドに出すことによって逆サイドもそういうことを狙いにいれる形にしました。健斗も途中出場からなかなかゲームにのっていけない部分もあると思うんですけど、こちらからお願いした役割をしっかりやってくれたと思います。加えて亮太も慣れないサイドハーフで出ましたけど、そこでもしっかり役割を果たしてくれたと思います。ポジションが変わっても良いパフォーマンスをしてくれるというのは、チャンピオンシップ、クラブワールドカップ、そして今日の戦いにも出てきたんじゃないかと思います。

 

最後に、Jリーグを強くしていくためには、こういうタフな戦いは当然しなきゃいけない。それはもう選手の側はやっていかないといけないとは思うんですけど、少しレフリーのジャッジのところでは、なかなかそういう部分でレベルアップしなきゃいけないんじゃないかというところは、今日この試合を見てくれた方は思っていることだと思います。その辺もJリーグ全体のレベルをあげるうえでも、なにか努力はしてもらいたいと思います。

 

 

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