「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】アグレッシブにボールを奪いきる守備戦術に一定の手応えを得られた2得点/Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップ福岡戦(2016.01.31)

 前から激しく追いかけるという新たなスタイルを示すことができた試合だった。

 福岡の状態があまりよくないところもあったが、ボールを失ってからの切り替えは早く、何度も高い位置で奪い返すことに成功する。新人4人が先発し、監督が交代してから試合を経験してなかったジネイを加えると、石井監督の目指すサッカーに今季から取り組む選手がピッチに立つ選手の半分に近い5人にものぼるなか、キャンプでやってきたことが早くも形になったことは手応えを感じて良いだろう。そこからの攻撃については連動性が無く、お互いに意思の疎通が図れていなかったためボールを保持している割にはチャンスをつくれなかったが、これまでのキャンプで攻撃に割いた練習時間を考えれば、創造性を感じる攻撃が見られないのも当然だ。それよりも、福岡にほとんどビルドアップをさせず、こちらのミス以外では自陣に入ることを許さなかったことは評価したい。狙いとする、相手最終ラインへ思い切ってプレッシャーをかけていくアグレッシブな守備は、ビルドアップ力のないチームに猛然と牙をむくことになりそうだ。

 

 

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