「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】負けてはいけない試合での敗戦。なぜ鹿島は水戸に初めて敗れたのか/天皇杯3回戦 水戸ホーリーホック戦(2015.10.16)

 よもやの敗戦だ。思ったようにパスがまわらず、単発でしかチャンスをつくれない試合になることは予想できていた。しかし、J2残留を目標に、直前のリーグ戦から8人を入れ替えてきた水戸に対し、延長戦までもつれ込む試合となり、その延長戦でも決着がつかず、PK戦の末に敗れるとは、まったく予想していなかった。

 試合内容はそこまで悪いものではなかったように思う。サイドを崩して相手を押し込む形は取れていたし、そこでカウンターを許すような展開もほとんどなかった。ただ、相手ゴールを脅かすところまでは至らず、ダラダラと時間が過ぎていく。前半終了間際に、右CKから吉田眞紀人にフリーでヘディングシュートを許したところから、後半終了までは水戸の方にチャンスを多くつくられてしまった。それに対して、鹿島のチャンスは後半中頃にあった1本のみ。右サイドの深い位置まで豊川雄太がえぐったところから中央へ折り返し、リフレクションを鈴木隆雅がボレーシュートでゴールを狙うも、相手GK笠原昴史の正面を突いてしまった場面くらい。後半終了間際には、船谷圭祐にあわやの場面をつくられるなど、流れは水戸にあったと思われる。

 

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