「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【コラム】密接に関係するクラブの強化と収益。数値の変化から見えてくる攻めの戦略への転機(2015.08.27)

 良い監督が来て、良いサイクルが生まれ、良い結果に繋がる。チームの成績は、ある意味単純に見えるところがあるかもしれない。確かに、いまの鹿島は石井正忠監督が就任したことで劇的な変化を見ている。今後に控えている川崎F、G大阪、そして浦和レッズとの対戦でも勝利することができるなら、2ndステージの制覇だけでなく、年間順位においても上位に食い込むことができるようになるだろう。ACLの出場権は年間順位の1位~3位、そして天皇杯優勝チームに渡されるだけに、2ndステージ優勝だけでなく、是が非でも1stステージの遅れを取り戻したいところだ。

  しかし、単純に見えるチームの成績も、実際のところは複雑な要素が絡み合って、いまの状況を迎えている。今季始めから石井正忠が指揮を執っていたとしても、同じ成績が残せていたのかはわからない。もっと言えば、この3年でトニーニョ・セレーゾが思い切って若手に戦力を切り替えていなければ、いまのような下地はできていなかっただろう。

 ただ、蒔いた種を収穫する時期に来ていることは、成績だけでなく、経営面の数字からも見ることができる。毎年、Jリーグから公表されているクラブの収益を見ると、強化面でも新たなタームに入ろうとしていることが見て取れるのだ。

 

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