「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【練習レポート】フラットな評価が選手のやる気を目に見えて引き出す。しかし、同時に湧きあがる疑念と後悔/(2015.07.23)

 監督交代により一番変わるのは、選手に対する評価かもしれない。就任初日の囲み取材で、石井正忠新監督は次のように述べている。

「個々の能力自体は高いものがあると思うんですけど、それが試合に出しきれていなかったと思います。それは試合に出ているメンバーもそうですし、メンバーに選ばれなかった選手もそう。自分の能力を出していないからかもしれないし、もしかしたら僕らが引き出せていなかったからかもしれないので、その辺は、セレーゾ監督とは違った見方をしてる部分もあるので、うまく能力を最大限に引き出したいとは思っています」

 個人的にもこの意見には大賛成だ。結果が出ないことが続いたことで、いまの鹿島には良い選手がいないというような風潮がサポーターの間でも流れているが、まったくそんなことはない。確かに完璧な選手は少ないかもしれないが、良い選手は揃っている。彼らに自信を持ってプレーさせること、短所が出にくい戦い方や個人戦術を学ばせること、それさえできれば強い鹿島を取り戻すことは、いまのメンバーなら十分に可能だ。石井新監督ら首脳陣は、まず選手の意欲を引き出すことに主眼を置いていた。

 

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