力を出し切っての完封勝利も誰一人満足する様子はなかった【試合取材後記 今日のミックスゾーンから】
試合後に選手たちが取材対応をするミックスゾーンでの選手たちの様子をたかねえがお伝えします。(Report by 河合貴子)
サマーブレイク明けから約2週間で、苦しみながらも掴んだ完封勝利であった。しかも相手は、天皇杯・ラウンド16で力の差を見せつけられた名古屋だ。サウジアラビアに移籍したマテウス選手や浦和からレンタルされているキャスパー・ユンカー選手が不在の名古屋とはいえ、攻守において組織力はあるし、両ワイドが下がり5バックになりスペースを消すだけでなく、マンツーマン気味にプレスもかけてくる厄介な相手であった。その相手に浦和は、リーグ戦13試合ぶりに小泉佳穂選手をスタメンで起用し、攻撃のリズムを変えて挑んだのだ。
試合開始からアグレッシブな姿勢で仕掛けていった浦和は、11分に大久保智明選手のインターセプトからのカウンターを切っ掛けに厚みのある攻撃をみせた。関根貴大選手のシュートのこぼれ球を拾った明本考浩選手が、ペナルティーエリア内で動き直したホセ・カンテ選手をも逃さず冷静にパスを出すと、相手DFの意表を突くような身体を反転させたカンテ選手ダイレクトシュートが決まり先制!
追加点を狙い攻勢に出た浦和は、28分には岩尾憲選手の右CKの流れからこぼれ球を拾った小泉選手がシュートを放つも、ゴールラインぎりぎりのところで内田選手に跳ね返されてしまった。
名古屋もサイドをうまく使いポケットへと入り込み決定機を作り出してきたが、野上選手のシュートも森下選手のシュートもDF陣の踏ん張りと西川周作選手の好セーブが光り前半を1‐0で折り返した。
ハーフタイムに浦和は小泉選手に替えて安居海渡選手、名古屋は酒井選手に替えて前田選手を投入。お互い攻撃のカードを切って挑んだ。
後半、カンテ選手が強烈なミドルシュートを放ち2点目を獲りに行く姿勢を見せるも、徐々に流れは名古屋へ。55分の前田選手の決定機は西川選手が、70分には自陣でボールを奪われショートカウンターからの森下選手のシュートはクロスバーに助けられ、アディショナルタイムの久保選手のシュートも枠を捉えさせず苦しい時間をなんとかしのいで虎の子の1点を守りきり完封勝利を収めた。
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