ハッピーバースデー・槙野智章。20代最後の誕生日にまつわるエトセトラ【2016浦和レッズ・大原レポート】

■29歳の誓いは『進化』

20代最後となる29歳の誕生日の取材は、槙野智章・29歳の誓いから始まった。

色紙に記された文字は『進化』。「昨季以上にもっと良い結果を残したいという思いがある。前年よりも進化した浦和レッズを、進化した槙野を見せたい」との思いを込めてしたためた言葉だという。しかし、ふと進化の文字が記された色紙を見ると、どうやら勝手が違う。紙の材質は、“百均”で買った色紙とは異なるし、なにやら一番下に文字が書かれている。そう、その色紙は同日クラブからリリースされた槙野智章プロデュースグッズの一つ、『色紙〜頑張る時は、いつも今』だった。29歳の誓いに続いて、プロデュースグッズのプロモーションが始まった。

今回、発売される商品とは2013年以来の商品化“復活”を遂げる『マッキーのマッキー2016』と、新商品の『色紙〜頑張る時は、いつも今』の2種類。前者の『マッキーのマッキー2016』は、2013年とサンフレッチェ広島在籍時代に発売したものの進化版で、書体の変更や「浦和の男」と記された文字をタイトルを意味するゴールド・カラーに施すなど、さまざまな工夫が成されている。

日々のファンサービスの中で、『マッキーのマッキー』復活の声も多く、2013年以来の商品化にこぎ着け、試行錯誤を繰り返した結果、3度目の『マッキーのマッキー』が発売される運びとなった。「小さなこだわりと打ち合わせを何度も重ねて出来上がりました」と本人もご満悦のマッキーは、まず3000本限定で発売されるという。

そして、今回新たなチャレンジとなる色紙は、とにかく素材にこだわり抜いた一枚。さまざまな素材でできた10数枚の色紙を並べ、本人は実際に物を見ない「目隠し状態」の手触りだけで素材を選んだという。選ばれた素材は「ペンの字のノリと色紙に文字を書いたときのノリが最も良かった」という『画仙紙』。そして色紙の下には槙野が好きな言葉だという「頑張る時は、いつも今」が記されている。

「この素材もうたまらんです。僕らはサインを何千枚と書いてきたけど、サインをもらう人にとっては、貴重な一枚。飾ってもらうためには、ちゃんとした良い文字で書きたいんですよ」と本人。どうやら、この色紙はファン・サポーター視点で作られた一枚のようだ。

さらに舌も終始滑らかだった槙野は「サイン色紙を2枚買うとなんと握手ができる」という特典(?)まで付いてくることに言及。「会いに行けるJリーガーを目指しているので(笑)。どうですか、みなさん、『マッキーのマッキー』家庭に1本」。最後まで商売上手な槙野であった。

Text&Photo by 郡司 聡

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