埼玉サッカー通信メンバーズ

昨年8年ぶり選手権出場の正智深谷は4月から金森陽佑監督体制に。「この子たちの特性は生かしつつ、正智らしさも捨てないように」

石黒登(取材・文)

高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ 埼玉 S1リーグは12日に第2節を行い、4月から金森陽佑監督体制になった正智深谷は2-1で成徳深谷との深谷ダービーを制し、今季初勝利を飾った。

正智深谷・金森陽佑監督

―今季最初の深谷ダービーだったが、試合を振り返って

特に僕らスタッフからすると、成徳深谷だからというよりは、新人戦のところの南高戦とか、前回の西武台Ⅱで、うちがやりたいことがやれなかった。それを選手たちに相手がどうのこうのじゃなくて、自分たちがやれることをしっかりやろうと言って入ったんですけど、子供たちは成徳には勝ちたいっていう気持ちがどうしても強くなるので、そこのところがうまくコントロールできなかった部分と、致し方なかった部分なのかなっていう感じですね。

―反省点は

攻撃の部分ですね。攻撃の部分で、小島(時和)先生と金井(豊)さんが作り上げてきた相手の逆を突くところとか、そういうところがなかなか表現はまだできてないかなっていう感じはします。

―サイドからの仕掛けや、得点シーンのようにゴール前のところでワンタッチがポンポンポンと繋がると、やりたいサッカーになるのかなと思うが

そうですね。そういうところが、特に今日の後半なんかはまったく出せなかったかなっていう感じですね。

―その中でも守備は危険ななりそうなところのひとつ前のところでうまく対応していた

そうですね。その辺は守るっていうところでは、そこも同時にやっていて。そこは意識づけと、選手の意識としては高く持てているんですけど、問題は攻撃のところですね。

―この4月から監督に

いままでもずっと、要はいるメンツは変わらないので。その中で役割がちょっと変わったところではあるんですけど、そこまで大きな変化っていう感じではないです、私の中では。

―去年は8年ぶりに選手権に出場。選手たちの目線だったり、意欲みたいなところで変化は

良い部分で、そこを目指さなきゃいけないっていう目標設定のところで持ってもらうのは、すごく良いことだと思うんです。けど、勘違いはしないように、あくまでうちらはチャンピオンじゃないですから、挑戦者の気持ちはしっかり持たせながらやらせようと。この子たちもそういう感じになっていると思います。

―今週は選手でミーティングをさせて、自分たちで考えさせて、戦い方も判断させていたと

そこは意識しています。基本的に私たちから言われてじゃなくて、サッカーっていうスポーツが、ピッチの中でこの子たちが、それぞれが判断をしてっていう部分のスポーツ要素が高くなってくるので、そこのところはしっかりとやらせながらっていう感じです。要はやらされているサッカーじゃなくて、自分たちでピッチ上でいろいろ感じ取って、それを実行していくっていうことは意識させています。

―今年の代について

人間的にはすごく真面目な子たちが多いです。だけれども、スポーツってただただ真面目で、コツコツやっていれば結果が出るかっていうと、そういう部分ではないと思うので。だから、子供たちの良いところは伸ばしつつ、足りないところもたくさんあるので、その辺でうまくコントロールできればなって感じはします。

―今後、インターハイ、選手権に向けて仕上げていくと思うが、どういう風にチームを作っていきたいか

この子たちの特性は生かしつつ、正智らしさも捨てないようにキープしながら、っていうところは意識してやらせます。だから、守る、守備の堅守のところもそうだし、あとは中でちゃんと自分たちで判断するっていうところ。あとはこの子たちのチームとしての特性もそうだし、ひとりひとりの特性も大事にさせながらやれればなと思っています。

―連覇を狙う関東予選も始まるが

もちろん関東予選で上位まで上がって、例えば駒場スタジアムでやるとか、ああいうところで、先輩たちが選手権の全国大会でも戦ったところでちゃんとやらせてあげるっていうのも、経験する上で大事だと思っています。あくまで選手権とかインターハイとか、全国に繋がる大会ですけど、関東大会がその前の位置付けとしてはその先に繋がるものだと思っているので、そういう部分では上位進出で、もちろん優勝、連覇できるようにやっていきます。

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