「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

ネルシーニョ監督「後半戦は下ではなく上を見て戦っていこうと選手に伝えた」/J1 第17節 柏 vs 神戸【試合終了後コメント】

○ネルシーニョ監督

「今日のゲームは試合前から非常に難しいゲームになると予想して入ったんですけど、今日の相手の神戸は今シーズンなかなか厳しい順位につけていて、思うような戦いができていない今シーズンなんですが、我々が相手を分析するうえで個々の部分で非常にクオリティの高い経験のある選手が揃っている、あとは若手も有能な選手がうまく融合された構成のチームですので、我々としては警戒して入らなければいけないと選手たちに伝えたうえで、前半はどちらに転んでもおかしくない内容だったと思いますし、現に相手に先制点を許していますので、うちが気を緩めた瞬間に許した失点だと思うんですが、ただ相手に得点を許してからもうちは特に動じることなく、むしろ選手たちがしっかりと状況をひっくり返す姿勢を最後まで貫いてくれました。そういう前半の戦い方ができたので、最終的にひっくり返すなようになったゲームだったと思います」

 

−監督は日頃から出られない選手が出てきたときのために準備をしておいてほしいという話を選手にされていますが、今日は代表選手がいない中で、武藤選手、松本選手が結果を残しました。チームの総合力を見せた試合だったと思いますが、その手応えは?

「そこに関しては間違いないと確信を持っています。我々が日々トレーニングに励むひとつの理由として、ずっとゲームに絡んでいる選手のコンディションはゲームの中である程度プレーしながら整えていくことができるんですが、特に気にしているのはなかなか絡めない、現状出場機会に恵まれていない選手たちのコンディションをどのように整えていくかというところで、選手たちには日々のトレーニングからしっかりとコンディショニングを整えていくように、どのタイミングでゲームにいかなければいけないというのは誰にもわかりませんので。そういう意味でも選手たちにはしっかり準備をしてくれと言っているんですが、今日入った選手、特に誰がというわけではないですが、今日久々にゲームに入った選手、途中から入った選手もそうなんですが、非常にパーソナリティを技術的、戦術的なクオリティを含めてよくやってくれたと。これは準備の賜物だと思いますし、今後チームとして後半戦を戦ううえで、底上げを図るうえで大事な今日のゲームだったと思います」

 

−前半戦を終えて勝点30の4位ですが、この要因は?

「まず、先ほども言いましたが、これは日々のトレーニングの成果だと。普段から我々の取り組みの成果がここで出たと思います。今シーズン、大幅に選手を入れ替えて臨んだ今シーズンになったわけですが、少しでも早く機能するようにとチーム全体で目標を設定しました。前期の17試合を三つのブロックに分けて、それぞれのブロックで勝点10ずつを積む。前期は終わった時には勝点30がミニマムなラインとして積んでおかないといけない、それをすることによって上位4位以内には入れるだろうと。そこを想定して、過去直近の5シーズンのデータに基づいてミニマムなラインを設定し、そこをチームの中で共有したことで、選手たちの意識をまず今シーズンを戦ううえで選手たちの意識づけをしっかりとやろうということで取り組んでいましたし、長いようで短いシーズンを我々が優位に進めていくためには、まずはスタートダッシュが大事だと、それは口を酸っぱくして選手たちに言ってきましたし、そこについては選手たちも理解してスタッフも含めてよくやってくれていると思っています。あとはなんと言っても選手たちの献身的な働きによるものだと思います。我々は今シーズン、始まる前のメディアの前評判はJ2降格の筆頭株だったわけです。そのチームが地道に我々のプランを遂行することによって、この順位につけている。ここから後半戦は下ではなく上を見て戦っていこうと選手に伝えたばかりです」

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