苦境にもブレずに逆転勝利。立役者はやるべきことを続けてきたターレス!/【レビュー】J1第11節 岡山対鹿島
第一声で「クロスだよね?」と問うたのが助け舟になってしまったのかもしれない。津久井佳祐は「クロスです。めちゃくちゃクロスです」と、間髪入れずに返答した。しかし、スポーツ報知の岡島記者が「狙い通りのクロス?」と重ねて聞くと「はい」と答えたものの、本人の意図に反して声が上ずってしまう。ただ、何事もなかったように「自主練していた成果が出たのかなと思います」と殊勝なコメントを続けたことで、取材陣に広がった小さな違和感は沈静化していった。
さすがに本人がクロスだと言ってるので、それを前提に「チャッキーが浮いてるのが見えていた?」とさらに詳しく問いを重ねると、さすがに良心が咎めたのだろう。金髪が映える色白の顔がみるみる赤くなっていく。
「いや、普通にシュートです。めちゃくちゃシュートを打ってやろうと思ったんですけど、いい感じでボールが行ってくれて。神様が見ててくれたんだな、って思いました」
ミックスゾーンに笑いが広がる。2試合連続の先発は、ミックスゾーンで冗談が言えるほどの成長を津久井佳祐に及ぼしていた。
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