闘志は消えず/【レビュー】J1第10節 C大阪対鹿島
15時キックオフの試合が終わったのは17時前後のはずだ。それから1時間半が経過しようとする頃、最後の一人だった鈴木優磨がようやくロッカーから出てきた。かろうじてNEWYORKERの公式スーツは着ているものの、第一ボタンは閉められておらず、ネクタイも巻いていない。肩にかけた鞄のせいでスーツは斜めによじれていた。
「重いよ…。気持ちで動いてた」
なんとか声を絞り出す。疲れ切っていることはその様子から誰の目にも明らかだった。
「体が重い時はどうしても一歩目、二歩目が全然動かない。それがね、みんな。みんなが重そうだなと思って見てた。だけど、こういう試合を少しでも勝点には繋げないと難しい。今日の試合もそうだけど、積み上げということに関しては、なかなか積み上がるような試合内容ではなかった。それはもうみんなわかってた。こういう試合をするなら勝点に絶対につなげなきゃいけないと俺は少なからず思っていた」
何度もゴールネットを揺らされたが、必然と偶然が重なりゴールを許さない。PKを与えても早川友基がそれを止める。勝点を得られるまで、あと一歩のところまで迫ったが、するりとこぼれ落ちる。
「想像以上に重くのしかかる負けだと思っています」
これで公式戦4連敗となった。
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