互いに持ち味をぶつけ合った好勝負、アウェイで価値あるドロー【J3第8節栃木C戦レビュー】
(写真提供©Fukushima United FC)
2025明治安田J3リーグ第8節
栃木シティ2-2(前半1-0/後半1-2)福島ユナイテッドFC
得点者
(栃木C)
38分田中パウロ淳一
78分藤原拓海
(福島)
76分城定幹大
90+4分安在達弥
福島ユナイテッドFCは4月6日、CITY FOOTBALL STATIONにて明治安田J3リーグ第8節栃木シティ戦に臨んだ。
前半はやや栃木Cの厳しいプレッシャーと、サイドアタックに苦しむ展開となるが、福島も押し返して得意の中央を突く攻撃も見せることができ、互いの持ち味を出し合う展開となった。そして38分栃木CはMF関野元弥からのサイドチェンジのパスを受けたFW田中パウロ淳一が中へ切れ込んでニアサイドへシュート。GK吉丸絢梓も反応して触ってはいたが弾き出すことができず、栃木Cに先制を許した。その後決定機もあったが、前半は得点を奪えず0-1で終えた。
後半も栃木Cの鋭い攻撃を受ける場面があったが、福島は前半よりも相手を押し込みゴールチャンスをつくれるようになっていく。そして76分MF針谷岳晃の浮き球パスを相手DFラインの背後に出て受けたMF城定幹大がヘディングでゴールに押し込み同点に追いついた。しかし78分バックパスのミスからボールを奪われ、田中パウロ、MF土佐陸翼とパスをつながれ、最後はFW藤原拓海にゴールを許した。
その後猛反撃を繰り広げた福島は90+4分中盤でフリーキックを得ると、相手が準備していないのを見計らって倒されたFW樋口寛規がすぐにリスタートし、DF鈴直樹が逆サイドを走っていたDF安在達弥にパス。安在は左足でトラップして相手のマークを外し、右足で放ったシュートがゴールに突き刺さった。劇的なゴールで2-2の引き分けに終わった。
引き分けが妥当な試合であろう。こちらも持ち味を出せて相手を押し込めた場面はあり、実際2得点はできているので、特別悪い出来だったわけではない。
しかしながら栃木Cの激しいプレスと、そこからの攻撃の展開は独特で、初対戦だと対処が難しい相手だった。球際の強さがよく言われるが、1失点目のようなピッチを広く使って良い立ち位置を見つけてそこからゴールを目指す攻撃は、このチーム独特のものであり、我慢強く対処はできていたが、特に左サイド(相手の右サイド)からの攻撃を前半はなかなか止めることができなかった。
一度は追いつくも直後にやや不用意な形で2失点目を喫してしまったが、安在の素晴らしいシュートが決まって追いつけて、勝点1取れたのは現時点では良しとすべきだろう。何より、安在に加え、FW石井稜真、MF中村翼など新加入選手が福島のサッカーにフィットし、素晴らしいパフォーマンスを見せたことや、DF柴田徹の9ヶ月ぶりの実戦復帰など、収穫も多かった。
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1.栃木Cの激しい守備から質の高い攻撃に苦しむ
2.新戦力がチームにフィットしてきた
(残り 1822文字/全文: 3029文字)
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