【円コラム:そんな睡魔に起こされて】モフモフのある風景。(1254文字)
出会いは昨年の6月27日。本当はそれよりも前に出会っていたはずだが、存在に気づいたのがその日だった。
モンテディオの練習グラウンド周辺には果樹園や畑が広がっているが、その一角で緑色の何かが風に揺れてサワサワしていた。近づいてみると、サッカーボールより少し大きいぐらいのモフモフした植物だった。植物に明るくない僕は、初めて見るその不思議なモフモフの正体を解明できずにいた。
練習取材で目にするたびに「あのモフモフ、なんていう植物だろう?」と気にはなっていたが、気づくとそのモフモフは明らかに以前よりも大きくなっていて、その後もみるみるうちに成長していった。膝の高さを越え、ベルトの位置を越え、夏の盛りには胸の辺りまで伸びていた。大きくなるにつれて、外形ははっきりとたまごのような楕円形になり、葉っぱのモフモフ感も増していた。だけど、モフモフの正体をその頃になっても僕は知らないままだった。
日々大きくなっていくモフモフを、いつしかチームの成長と重ね合わせるようにもなっていた。
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