Jクラブ初の2期連続での事業収入100億円を達成【2024 年度経営情報の開示 浦和レッズ総会後の囲み取材全文レポ】
(Report by 編集部)
本日、浦和レッズの定時株主総会が行われて、2024年度の事業収支が承認されて、経営情報が開示された。入場収入は2009年以来、15年ぶりにリーグ年間入場者数が70万人を越え、広告料就任も3期連続の収入更新はならなかったものの、40億円越えを維持。グッズ収入は、ユニフォーム売り上げが好調で、全体を牽引して2期連続で最高売り上げ記録した。この収入の3本柱が昨年並みの収入規模を維持して、事業収入は前期比マイナス1億7300万円になったものの、Jリーグクラブ初の2期連続での100億円となった。総会後に、浦和レッズの田口代表の囲み会見が行われた。この模様を全文レポートします。
田口誠代表
皆さんこんにちは。浦和レッズ代表の田口でございます。お忙しい中、ご参集いただきましてありがとうございます。本日の午前中に、定時株主総会がございまして2024年度の事業収支が承認されました。
まずトップチームの状況、結果ですけれども、ご存知のようにJ1リーグで13位、ルヴァンカップはファーストランド3回戦敗退、それから天皇杯、ACLでは出場なしということで、2024シーズンの公式戦数が前年の60試合から40試合に減ったということもございまして、ヘグモ監督の下、負荷を上げたトレーニングを行いまして、前年の2023年に築いた強固な守備をベースに攻撃面での進化を図った、狙いましたけれども、なかなかうまくかみ合わず、結果が出すことができなかった。それとシーズン途中で主力選手が退団することもございました。それから強化担当の西野SDが辞任した、それから監督もヘグモ監督もスコルジャ監督に交代するということで、なかなか一貫した取り組みができなかったということは大きく反省するところでございます。今シーズンについては、すでご案内の通り、従来のいわゆるトップチームの本部制を廃止しまして、堀之内SDと社長とのレポートラインを簡素化、ストレートにすることで、新しい組織に作って取り組んでいるところでございます。そういったことでいろいろ混乱を招いた1年だった結果がリーグ13位と不本意な成績になったということでございます。
その中でも事業収入という面では、Jクラブ史上初の2年連続の100億円の収入を上げたことということでございます。2024シーズンは天皇杯とACLに出場できなくて、ルヴァンカップも早期敗退ということで、ホームゲーム数が、Jリーグで前年の27から19試合と8試合減ったわけでございますが、収入の3本柱であるパートナー収入、それから入場券収入、商品販売収入の合計が77億1000万と前期比でマイナス2.3億円にとどまったんですけども、事業収入合計では100億円を上回る102億1000万円ということになりました。チームの成績が伴わない中でも、たくさんの方がスタジアムに来てくれて、商品の売り上げにも貢献して頂いたこともありますし、それから前年に引き続いて、部門を横断して、いわゆるクラブスタッフのマーケティング活動、これが功を奏しまして、土日の埼玉スタジアムでの利用者を中心に、入場料収入であるとか、商品販売収入を伸ばして、Jリーグクラブ史上初めて、2年連続での事業収入100億円を達成したということでございます。
それからパートナー収入でございます。これは3期連続での協賛収入の更新にはならなかったんですけども40億円越えを維持しました。2022年、2023年度の2期連続で過去最高の協賛収入を更新していたんですけども、先ほど申し上げましたが24年度は連続増収の更新は途絶えたんですけども、3年連続で40億円越えを維持することができました。2024年のホームゲームの平均入場者数は、約3.7万人で平均入場者数が約4.5万人。ピークになった2007年頃と比較しますと、広告収入、パートナー収入ともに約2倍に膨らんでおります。昨年から減収となっていますけれども、昨年から新たに15社のパートナー企業さん契約を締結することができました。パートナー企業の数は2023年度の規模を維持して、約100社ということでございます。
レッズビジネスクラブは過去最高の452社となりました。これは会社数、企業数、売り上げともに、これは過去最高を更新しております。コロナ禍を経て、パートナー企業さんとの交流の機会をこれまで以上に増やして、アウェイツアーですとか、パートナー企業さんに向けたの講演会など、既存パートナー様との強固な関係作りに継続して注力している。これに加えて協賛金を増額いただいた企業、レッズビジネスクラブ、ビューボックスを活用いただいている皆様の支援によって、安定した収入の基盤が確保されているということで、本当にこういうところで支えていただいているということで、大変ありがたく思っております。
入場券の販売でございますが、リーグ戦のホームの年間入場者数が70万人を超えたのは、2009シーズン以来の15年ぶりということです。先ほど申し上げましたが、J1リーグのホームは19試合のみになりまして、内1試合は駒場での開催でした。あと夏のホームゲーム4試合全てが、キックオフ遅れとか、中断、中止、再試合で、雷であったり、悪天候に見舞われたり、あとは、チームの状況がなかなか上向かない中で、集客に苦しむ時期が続いたんですけども、そのような状況下でも前年に引き続いて、集客強化試合を設定しまして、結果、マーケティング施策の成果もあったということで、リーグ戦1試合あたりの平均入場者数は昨年の30,500人から7000人増の37,500人を超えるという数字に大幅に超過をしております。
MDです。これは2期連続で過去最高売上を更新しております。前年度過去最高となる売上で15.8億円を記録しましたが、2024年度はそれを上回る15.9億円に到達しまして、過去最高を更新しております。これ話題性の多い商品を展開したり、好調なホームゲームの入場者数の後押しを受けて、販売全体として好循環となりました。スタジアム販売は前期比プラスの9000万円と大幅に増加をしております。埼スタの南広場売店の拡張とか、レジ台数の増設、それからナイキさんの20周年企画など、売上向上に合わせたタイムリーな各種施策が確実に成果として現れたということでございます。ということで、いわゆる収益の3本柱が順調に維持できたということで、100億円を達成できた。それが今シーズンの大きなところでございます。
(この二期連続で100億円規模ということで、収益の3本柱が順調に維持できたという話がありましたけれども、100億円規模の事業規模を今後100億をベースに拡大していけるという理解でよろしいですか)
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