明治安田J2第7節・富山戦・第一報 4試合ぶりの先制点で4試合ぶりの勝利。宮崎鴻の今季2点目が決勝点になり1-0で白星
明治安田J2リーグ戦4試合ぶりの勝利が欲しいベガルタ仙台は、前節・磐田戦から先発メンバーを1人変更。石尾陸登が2試合ぶりに先発した。ベンチには26日のJリーグYBCルヴァンカップで先発した安野匠や名願斗哉らが入った。ゲームキャプテンは郷家友太。
会場の富山県総合運動公園陸上競技場には、500人を超える仙台サポーターが駆けつけた。前半の仙台エンドは風下。立ち上がりは仙台右サイドから攻めこまれたが、相手のクロスやCKは菅田真啓を中心に跳ね返した。
しかしその後にアクシデント発生。相良竜之介が激しい接触で痛んでプレー続行が不可能になり、10分に宮崎鴻へ交代した。宮崎はFWの一角に入り、荒木駿太はFWから左サイドに下がる。この直前に仙台は相手ゴール前でFKを獲得しており、武田英寿が直接ゴールを狙う。しかしこれはわずかに左へ外れた。この頃、風向きが変わり、仙台が風上になっていた。
17分、仙台はエロンが左サイドに流れながらボールを運び、シュート。これはGK田川知樹の正面だった。直後の18分に迎えたシュートチャンスも、田川の正面でゴールならず。
その後は富山に押される時間帯に。24分には左サイドの深い位置でFKを与えたが、ここは林彰洋がこぼれ球を押さえた。じっくりチャンスをうかがった仙台は、29分に右への展開から真瀬拓海が高い位置に抜け出す。真瀬からのグラウンダーのクロスをニアサイドの宮崎が蹴りこみ、仙台が先制。宮崎の今季2点目で、1-0とした。
34分、仙台は左サイドに抜けた荒木がゴール前にパス。これにエロンが走りこんだが、惜しくもミートできなかった。40分頃に仙台が再び風下になって富山の攻撃を受ける展開になるが、相手の連続CKを食い止める。仙台は1-0で前半を終えた。
後半開始時点では雨が強くなったなか、仙台が風上に立った。ハーフタイムでの仙台の選手交代はなし。52分、仙台は荒木が左からクロスを上げ、エロンが頭で合わせたが、これは浮いてしまった。風上の仙台はロングボールを中心とした攻撃が多くなったが、なかなか思うようにつながらない時間が続く。一方、富山の速攻には落ち着いて対処した。
67分、またも仙台にアクシデント。エロンが痛んで担架で運ばれた。そのため68分、エロンから名願に交代。同時に、武田から松井蓮之に交代した。荒木は再び前線に入った。
70分、仙台は高い位置でのボール奪取からカウンター。郷家が遠目からシュート。GK田口に弾かれた跳ね返りを荒木が打つが、これも田口におさえられた。75分には左スローインの流れから菅田がヘディングシュート。これは惜しくも左に外れた。76分には鎌田大夢の右CKに宮崎が合わせたが、これは枠を外れた。
77分、仙台は左サイドに抜けた宮崎がGKの飛び出したところへシュートを狙ったが、止められた。78分には鎌田が相手陣内左サイドでカットし、そのままドリブルしてミドルシュート。これは右に外れた。
86分に仙台は鎌田と荒木を、奥山政幸と安野に交代した。仙台は終盤の相手の攻勢もしのぎ、1-0で逃げ切った。
仙台は相手にシュートを1本しか許さない守備で無失点におさえ、4試合ぶりの勝利をあげた。森山佳郎監督は「2点目を入れておけば楽になったかもしれませんが、こうやってギリギリのところを集中力高く粘って勝ち切るというのは、“仙台スタイル”を出せた試合だったかな、というところ」と試合を総括した。
reported by 板垣晴朗