仙蹴塵記

明治安田J2第5節・水戸戦・第一報 立て続けの2失点から郷家友太、宮崎鴻のゴールで2-2に。なんとか引き分ける

ベガルタ仙台は明治安田J2第5節・水戸戦に、前節・長崎戦と同じ先発メンバーで挑んだ。ベンチには今季初めて髙田椋汰がメンバー入り。また、9日の練習試合・福島戦で4得点した安野匠も帯同している。ゲームキャプテンは郷家友太。

会場のケーズデンキスタジアム水戸は、冷たい雨が降っていた。仙台は前半、風下がエンドだった。ピッチコンディションもあって、序盤は浮き球の多い展開。仙台は空中戦からのセカンドボールを拾って攻撃をスタートさせる時間が続く。

10分、仙台はこの試合で最初のCKを相手に与えると、牛澤健に合わせられた。これは枠外。16分に攻め返した仙台は厚い攻撃でCKをもぎ取った。しかしこのチャンスでは決められず。19分、相手陣内で荒木駿太がカットし、右に流れシュート。これは相手に当たってコースが変わり、水戸GK松原修平に防がれた。21分にはエロンが左サイド高めでボールを奪ってグラウンダーのクロス。ここに郷家友太が走りこんだが、これは打ち上げてしまった。

27分、仙台は真瀬拓海が高い位置からクロス。これに荒木が頭を合わせたが、左に流れた。30分頃から相手陣内で多くの選手がボールを動かした仙台は、32分に右サイドからエロンがシュート。これは枠を外れた。その後も相手ゴール前に攻めこむが、なかなかシュートまで持ちこめず。41分には相手の逆襲からCKを取られ、二次攻撃からシュートを打たれたが、これは枠外だった。仙台は相手陣内へボールを運ぶまで多くのかたちは見せたが、無得点の0-0で試合を折り返した。

ハーフタイムでの交代はなし。47分、仙台は石尾陸登のクロスを真瀬が折り返してチャンスになるが、混戦でエロンがファウルとなりノーゴール。48分には武田英寿が右から切り返しを入れてシュート。これは惜しくも右に外れた。51分には武田の左CKに郷家が合わせたが、これは上に外れた。この後に水戸に押し返されてクロスに持っていかれる場面が続いたが、菅田真啓を中心に跳ね返した。

56分、仙台は押し上げた隙を突かれた。右にスライドしていたところで左のスペースに展開されると、そこに相手右サイドバックの飯田貴敬の進入を許す。GK林彰洋との一対一を決められ、仙台は先制を許し0-1とされた。

早く追いつきたい仙台だったが、60分、カウンターから痛い追加点を許す。長尾優斗にクロスを上げられると、その先で数的不利になり渡邉新太に決められた。これで0-2に。

62分、仙台はCKの流れから相良竜之介がシュートするが、これは松原の正面。69分には右サイドで真瀬と井上詩音がパスを交換し、真瀬がサイドチェンジ。これを受けた相良がシュートしたが、松原の正面だった。72分、仙台は武田のクロスをエロンが折り返し、郷家がフィニッシュ。郷家の今季2点目で、仙台が1点を返して1-2とした。

仙台は得点後にピンチ。73分のカウンターからの相手シュートは枠を外れたが、74分には折り返しから決定的なシュートを許す。しかしこれは林がゴールラインぎりぎりで阻止した。

ピンチを逃れた仙台は78分、セットプレーの折り返しからシュートを狙うが、松原におさえられた。直後に2選手を交代。相良とエロンに代わって名願斗哉と宮崎鴻がピッチに入った。80分、入ったばかりの宮崎のポストから荒木がシュート。これは枠を外れた。

追いつきたい仙台は86分、荒木と鎌田大夢を梅木翼と松井蓮之に交代した。ハイボール攻勢をかけた仙台は90+3分、武田の放り込みからの連続攻撃で宮崎が押しこむ。宮崎の仙台加入後初ゴールで2-2とした。

同点後も猛攻をしかけた仙台だったが、フィニッシュの精度を欠きシュートはGKに止められる展開が続いてタイムアップ。2-2で試合を終えた。

仙台は後半に短時間で2点も失ってしまったことが響き、猛攻での2得点はしたものの勝点1で終えることとなった。森山佳郎監督は2失点について「自分たちのロングスローと相手のゴールキックから完全にチャレンジして入れ替わってカウンター、という失点だったので、これは課題が残る」と重く見たうえで「諦めずにみんながゴールに向かう気持ちの強さを見せてくれたと思います。勝点3を取りたかったのですけれども、アウェーで小さくない勝点1」と評価した。仙台は2試合連続の引き分けで、次節はホームに磐田を迎える。

reported by 板垣晴朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ