大谷秀和「J2は難しいリーグだとは十分認識しているけど、それでも1年で戻らなければいけない」【2018シーズン総括インタビュー 〜後編〜】
大谷秀和 シーズン総括インタビュー 〜後編〜
−それでも8月には札幌戦、長崎戦など、良い勝利もありました。その後に連勝できずに波に乗り切れないことも響いたのでは?
「勝ったといっても、相手のミスをうまくつけ込んだ形だったから、継続して同じ戦いができる状況ではなかったです。この試合はハマったけど次はハマらなかった、この試合は相手がミスをしてくれたから勝てたけど、次の試合は相手がミスをしてくれなかったから勝てなかった、そういう感じだったと思います。それでも連勝できれば乗っていけた部分はあったのかもしれないけど、自分たち次第というよりは相手次第。相手が自分たちとの噛み合わせでハマるのか、ハマらないのか。去年の8連勝のときは俺ら次第でした。俺らに対して、相手がどう守ってくるのか。相手が1トップならここが空く、2トップならここが空くからこうしていこう…というイメージの共有がピッチ内でできていたし、クリスを背後にランニングさせて、(中川)寛斗にはプレッシャーに行かせて、それに対して連動してついていく。中盤の人数が足りなかったらタケ(武富孝介)が降りてきてサポートに回る。Jは一人で行けるような準備をする…。そういうチームのイメージが共有されていたからボールの動き方もスムーズだし、距離感がいいからボールを失った瞬間もプレッシャーに行きやすかった。あとはシン(中谷進之介)と(中山)雄太を中心に常にラインを上げ下げして、なるべく高いラインを保ちながら中盤を助けることもできていました」
−ラインのアップダウンは目に見えてなくなり、それによってオフサイドを意図的に取る回数も極端に減りました。
「シモさん(下平隆宏監督)は『1メートルでも2メートルでも、中盤の選手を助けるために上げられるときに上げろ』と言っていたし、そこは練習でもやっていたから、ラインの設定はできていました。ノゾさん(加藤望監督)は、ライン設定についてはあまり言わなかったし、そこは監督のやり方の違いもあるけど、自分たちの強みを自分たち自身で消していっていたというか、ピッチ内で減らしていった部分がありました。もちろん選手も違えば、監督が替わればサッカーが変わるのは当たり前だけど、ラインコントロールだけじゃなくて、ボールを持っていた方が良さが出る選手が多かった中で、それを減らす戦い方を選択したのは自滅に近い部分があったと思います」
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