「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

栗澤僚一、コーチ1年目の2019年 ~後編~「強いレイソルになれるように、俺も全力でやっていきたい」【インタビュー】

○栗澤僚一コーチ

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2010年は北嶋秀朗選手(現熊本ヘッドコーチ)のように、試合に出ていなくても絶対に手を抜かない選手がいたおかげで、それを見ている周りの選手たちもその姿に引っ張られるという状況がありました。

「今年はガブリエルがそういう存在でした。彼もメンバー外が多かったですけど、あいつは居残り組でも一切手を抜かなかったし、試合のときにはチームのためを思って、スタメンの選手には『頑張れよ』と声をかけていました。ガブリエルのそういう姿勢はプロフェッショナルだと思いました。ああいう選手はどこのチームに行っても必要とされるし、ああいう姿勢でサッカーを続けていれば必ず結果はついてくるようになると思うんです。手を抜かずに取り組むことで必ずチャンスはもらえるし、常に自分と向き合ってきた人こそ、そのチャンスを結果に結びつけられる。

俺自身、それでプロの世界で生きてきたと思っています。チャンスがいつ来るのかわからない、でもそのチャンスが来たときのためにやっておくという大切さを若い選手に伝えるのに、ガブリエルのような選手がいて自分自身も助かった部分があります。ガブリエルはこれだけやっている、何も言わなくても見ればわかる。監督はそういうところを見ているんだから、だったらなおさら若い選手には練習ではどんどんアピールしてほしい。今シーズンあまり試合には出なかった選手だけど、監督が『あいつ、来年はかなりやるんじゃないか』って言う選手もいました。『なんでですか?』と聞くと、監督は『最近の練習を見ていればわかる』と。だからこそ、『俺はこんなに良いプレーができる』というところをもっともっと出してほしいと思います。こちらも『もっとできるんじゃないか?』という要求はしたいと思いますけど、そこで言いすぎて、結局言われなければやらないになってしまうと、それも違う。若い選手もやってくれたけど、若いんだったら若いなりにもっともっと出してもいいと思うんです。

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