2点差追いつくも、後半のチャレンジ実らず。しかしチームの着実な成長を示した大会に【ルヴァン杯1stR2回戦柏戦レビュー】
JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦
福島ユナイテッドFC2-3(前半2-2/後半0-1)柏レイソル
得点者
(福島)
45分、45+2分矢島輝一
(柏)
5分ジエゴ
19分戸嶋祥郎
83分渡井理己
福島ユナイテッドFCは4月16日、とうほう・みんなのスタジアムにてJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦柏レイソル戦に臨んだ。
序盤は柏の攻撃の圧を受けてしまう。5分MF島村拓弥からのパスを受けた右WB MF中島舜が縦突破しクロス。このクロスに左WBのDFジエゴが合わせてシュートを決められてしまう。さらに19分中島のコーナーキックのこぼれ球をMF戸嶋祥郎に拾われて、2点のリードを許してしまう。
その後も前半は柏にボールを保持される展開で、福島はなかなか前進できない状況が続いていたが、45分に大きなチャンスが生まれる。相手陣内でフリーキックのチャンスを得ると、こぼれ球がキッカーのMF宮崎智彦が粘り強くボールを奪ってクロスを上げる。このクロスに頭で合わせたのがFW矢島輝一。矢島のヘディングシュートで1点差に詰め寄った。
さらに45+2分、左サイドを駆け上がったMF狩野海晟がクロス。DFのクリアが小さく、こぼれ球をFW清水一雅が拾ってシュート。これは柏GK小島亨介に弾かれるが、こぼれ球を矢島がゴールに押し込み2-2の同点とする。
後半さらに勢いよく攻めようとする福島は66分大勝負に出る。なんと一気に4選手を交代させ、MF上畑佑平士、MF森晃太、MF城定幹大、FW石井稜真を投入し、攻撃の圧力を強めようと試みた。しかしながら思ったような効果が生まれず、次第に柏が何度も決定機をつくる展開となる。そして83分柏ジエゴのクロスを受けた途中出場のMF渡井理己にシュートを決められ、再びリードを許した。その後必死の反撃を見せたが、ゴールを奪うことができず2-3で試合終了。3回戦進出はならなかった。
出場した選手は全力を尽くしたとは思うが、やはりJ1上位チームである柏はポゼッションの質が非常に高く、ボール保持するのは難しかった。ボール保持できなかったことで、後半疲弊してしまった。66分の4枚替えでそれを解決しようとしたが、4人替えてしまうと連係面で難しさが起き、結果的に交代選手がうまく試合に入れなかった。
とはいえ、2点ビハインドを同点に追いつけたのは、福島の攻撃マインドが多くの選手に浸透していたからである。これまで先発出場でも途中出場でもベンチ外でも献身的にチームのための行動を取ってきた矢島が2得点できたのも大きい。この1年4ヶ月しっかりと積み上げをしてきたからこそ、柏のような素晴らしいチームと好勝負をすることができた。
この敗戦により、どの選手も「もっと技術を高めなければいけない」と感じることができる結果になったのも良かった。満足は停滞を招く。J1クラブのクオリティを肌で感じ、それに近づこうと努力を重ねることで、ひいてはJ2昇格・J3優勝にもつながっていく。もっと強いチームになるために必要な敗戦だった、と後から言えるよう、ここからさらに福島スタイルを磨き上げていきたい。
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1.スタイル浸透感じさせる同点劇
2.実らなかった4枚替え
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