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【Football bless you】栗山直樹:ネガティブが作る、不屈のメンタル

在籍期間が長くても短くても、試合に出ていても出ていなくても、同じ目標に向かい、モンテディオの一員として山形で過ごした選手は、この先どこへ行こうと大切な存在。ともにチームの歴史を創ってきた時間が消えることはない。
契約満了、移籍、引退…今シーズン限りでチームを去ることになった選手たちを「この先の人生に幸あれ」と送り出す、恒例のオフシーズン限定企画。(不定期更新)

溢れるように言葉を紡ぐいつものイメージとはほど遠い、ごく簡潔な栗山直樹のコメントが発表されたのは12月22日のこと。

「再び山形の力にと思って4ヶ月頑張ってきましたが、自分の力不足でそれが叶いませんでした。
夏にもお伝えした通り、山形は特別なクラブですし山形に在籍できたことを誇りに思います。
ありがとうございました」

期限付き移籍していた愛媛FCに新シーズンから完全移籍することが決まり、オフィシャルではこれが最後のメッセージとなった。短い中に、複雑な心情すべてが込められているようだ。

2016年にモンテディオに加入するまで、千葉と町田での3シーズンでリーグ戦出場はわずか7試合。モンテディオ加入後も2シーズンはポジションを確保するところまで行かなかったが、3年目、木山隆之監督2年目の18年にブレーク。4バックでスタートしたチームは第6節・東京V戦から本格的に3バックにチェンジ。勝利につながる試合は少なく苦しんだが、栗山にとっては初めてコンスタントに戦いきるシーズンとなり、36試合に出場した。さらに翌19年には出場を40試合に伸ばし、6位でJ1参入プレーオフに進出するチームを統率した。モンテディオの守備の顔というだけでなく、チームの精神的な支柱としても存在感を高めた。

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