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【トピックス】ユースみちのくダービーで激突。守備の整備進むも悔まれる2失点。

スーパープリンスリーグ2020東北を戦うモンテディオ山形ユース。6日に同じグループAのベガルタ仙台ユースとユースみちのくダービーで激突した。

「僕自身が選手だった時もそうだし、クラブでも意識しているわけで、選手たちもジュニアユースから意識している。結果は残念ですけど、そういう緊張感のある中で試合が出来たことは良かった」という内山俊彦監督。
監督自身が山形、仙台の両チームに在籍したこともあるだけに、アカデミーでもよく対戦している選手たちだけでなく、監督も人一倍意識していた試合だ。

キックオフ直後から勢いを持って攻めてきたのは仙台ユース。ただ山形ユースはディフェンスラインを大きく乱されることはなく、相手のシュートもやや遠目からのロングシュートが多かった。

仙台の序盤の攻撃を受け切ると、山形も落ち着いてボールを動かし始める。13分にサイドチェンジから鋭いクロスが上がり、25分にも右への長い展開から飯野義介が折り返して佐藤完がフリーで右足を振り抜くも決めきれない。
山形の流れになりかけたところで、26分に左サイドからのクロスボールがスライディングした手に当たったとしてハンドの判定となりPK。これを決められて先制を許した。

後半に入り、ピッチ上では激しい球際のバトルも続き、痛む選手が続出。時計が止まりながら、給水もはさみながら試合が進んでいく。13分にカウンターからサイドネットに突き刺さるシュートを受けたものの、それ以降はやや受ける形になった仙台を山形が押し込む展開となった。

22分に情野依吹が左から突破してクロス、26分にはカットインして右足を振り抜いたが相手にブロックされ、30分にも今度は右から前田聡良が中央に侵入して左足シュート。しかしこれも決めきれない。
すると37分に仙台が攻めた時間帯に、ゴール方向に向いて飛んだ浮き玉がそのまま入ってしまう。流れがあった中で痛恨の2失点目を与えてしまった。
山形は長めに取られた9分間のアディショナルタイムの間も攻め続けたが、ゴールを割れずに試合終了となった。

「蓮丸といい関係を作れていたし、失点という失点ではなかったので悔しかった」と悔しがるのはセンターバックの岩崎俊輔。ディフェンスラインのチャレンジアンドカバーも機能していて、守備組織としてのほころびは少なかっただけに、献上する形での2失点が悔やまれる試合になってしまった。

「やらなきゃいけないことはまだまだ多い。組織的に守れたことは収穫だけど、攻撃はもっとやれるはず」と内山監督は話していた。

第3節は9月12日、ブラウブリッツ秋田U-18と対戦する。

1年生FWの須藤渉。小柄ながらも背後への動き出しなどはすでにユースでも通用している。取られることもあるが、中央で前を向いてドリブルで仕掛ける持ち味もあり、臆せずに仕掛け続けている。「周りも使いながら自分も活かせるように頑張りたい」と話していた。

3年生のセンターバック岩崎俊輔。昨年はBチームが主戦場だっただけにこの大会はチャンスだと意気込む。生井蓮丸との3年生コンビからのフィードはチームの大きな武器だ。

今年の10番を背負う前田聡良。右サイドハーフで攻撃の起点になり、自らの突破力もあるアタッカー。右からのチャンスメイクに貢献。

 

ボランチに入った佐藤完。守備面の良さを持ちながら、ビルドアップでボールを捌いたり、ゴール前のチャンスに絡んだりとプレーエリアが広かった。

文・写真 嶋守生

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