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【ランダムフォーカス】自信~井出遥也選手


山岸選手のハットトリックで劇的逆転勝利をおさめた山口戦。ディオマガMOM投票では当然のごとく山岸選手が1位に輝きましたが、注目の2位には、後半頭から投入された井出選手がランクインしました。

2点のビハインドを負って迎えた後半、「井出を入れて、相手の陣形にヒビを入れさせて両サイドから攻める形ができれば」という監督の狙いどおり、相手守備陣の間で受けたり裏に走ってボールを引き出してチャンスメイク。山岸選手の2点目は、井出選手のシュートをキーパーが弾いたこぼれ球を山岸選手が決めたものですが、自分で決めたかったと言いつつも「あれは俺のおかげです」と笑っていました。

「自分が入った役割は、攻撃的に行くこと、違いを作ることだと周りのみんなも理解していたと思うし、信頼してボールをくれたと思う。0−2という、どうしてもやってやらなければいけない状況でしたし、出たら点に絡むプレーは出せると思っていたので、それをこの間は表現できて、しっかり勝つことができてよかったです」

前節の長崎戦では、15試合ぶりに先発出場して非常に積極的なプレーでチームに良い流れをもたらしていたにもかかわらず、28分のホドルフォ選手退場というアクシデントを受け、前半だけで交代することになってしまいました。チーム戦術上仕方のないことですが、あのまま井出選手のプレーを見たかったというファンも多かったのではないでしょうか。

「コンディションもずっといいし、良い感覚で試合に入れてチームとしてもいいリズムでやれていたので、前半で代わったのは悔しかったです。ただ、スタメンで出た時にチームのいいリズムを作れたのは自信になりました」

最近の好調は、36節千葉戦で決めた移籍初ゴールの影響が大きいという井出選手。

「何か引っかかっていた部分があのゴールで吹っ切れて、メンタル的に自信になりました。最近も余裕を持って試合に入れていると思います」

開幕からコンスタントに試合に絡みながらも、あのゴールまではどこか“悩める10番”の印象があったことは否めません。でも今は、山形に来てからの自身の成長も実感しながら、充実した秋を迎えているようでした。そして、見据えているのはなんと言っても次の一戦です。

「プレーオフに行くためには次の最終節を勝たないと。プレーオフはリーグ戦とはまた違う試合になると思うので、どれだけ勢いを持って入れるかが大事。そういう意味でも次の町田戦が鍵になると思います」

頼もしさを増した10番は、「スタメンでも途中からでも、いつ出てもやれる自信はある」と断言。期待しています!

文・写真:頼野亜唯子

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