Dio-maga(ディオマガ)

【ランダムフォーカス】自作自演?~櫛引政敏選手

スコアレスドローとなった横浜FC戦のMOM投票は、櫛引選手が1位となりました。高い攻撃力を誇る横浜FCに得点を許すことなく勝点1を確保。何度もゴールに迫られながら櫛引選手の落ち着いたセービングに助けられました。

「でもあいつ、取れたボールをファンブルしたので、びっくりしました。本人は『自作自演だ』なんて言ってましたけど」

そう栗山選手が話したのは開始2分、山形の左サイドから横浜FC・中山克広選手に裏を取られてシュートを打たれたシーンです。櫛引選手はキャッチできそうな体勢でしたが倒れこみながら弾き、中村俊輔選手に詰められ大ピンチかと思いきや、反応良く再度弾きだしました。

あの場面で失点していたら試合は全く違ったものになっていたであろうビッグシーンですが、それを「自作自演」とうそぶくあたりに櫛引選手の性格が表れているようにも思います。

30節を終え、1試合平均失点は0.7と柏の0.67に次ぐ少なさ。今季の山形の堅守に櫛引選手の安定したパフォーマンスが大きく貢献していることは間違いないでしょう。

「良いキーパーがいるチームは強い」という持論を持つ加賀選手も、櫛引選手の力を高く評価する一人です。

「クシの場合、なかなかシュートが入らないんですよ。なんだろうな、あれ。ゴールが小さく見えるというか。今年、(相手の)シュートが入らないのはあいつの力。ハイボールも含めて普通であれば届かない所に行っていたり、パンチングするところをキャッチしたり。結局そういうことの積み重ねによって、相手にリズムを渡さずにこっちのペースにできたりする。1対1になってもどしっと構えて最後まで我慢して当てちゃうし。でも、そういうプレーの後でも何かケロッとしてるんだよね(笑)」

すっかり“山形の守護神”ぶりが板についてきた櫛引選手。次節・柏戦もお願いします!

文・写真:頼野亜唯子

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ