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【ランダムフォーカス】苦しい時間はもう少し~髙橋壱晟選手

たとえ練習場に姿を見せていても、別メニューの間はコメントを取れないのが取材ルール。気がつけば1カ月以上も話を聞けずにいた髙橋壱晟選手がいよいよ全体練習に戻り、先週、話を聞く機会を得ました。

3月末に左足を負傷して戦列を離れていましたが、4月の終わりには快復して練習に完全復帰——のはずが、ゴーサインが出たその日に右手を骨折してしまい、別メニュー延長となっていました。現在は練習も生活もテーピングとサポーターでガードして乗り切る日々。利き手が使えないので「私生活もめちゃくちゃ不便!」と苦笑いしていました。食事の時も箸が使えないため、スプーンで食べているそうです。

でも、やはり何より歯がゆいのは、期するものを持って山形に加入したシーズンにも関わらず、未だチームの力になれていないこと。
「正直言って、今の僕はチームの戦力として考えられていないと思います。でも、これから夏になってチームが苦しくなった時に、自分のパフォーマンスが上がっていくようにと考えています。焦る気持ちもありますけど、やり続けていきたいです」

4月半ばの2日間のオフには青森の実家に帰り、母校・青森山田高校の練習にも顔を出したそうです。また、5/12の千葉戦では、古巣のスタッフやサポーターと再会しました。青森でも、千葉の関係者からも、どうして試合に出ていないのかを心配し、激励する声をもらったという高橋選手。
「コンディションを上げて、いいパフォーマンスを見せられるようになるには少し時間がかかると思いますが、絶対に見せられるように、苦しい時間はもう少しだと思ってやっています」

そう話す表情は、決して暗くはありませんでした。夏の山形デビューを見据えて、高橋選手の奮闘は続きます。

文・写真:頼野亜唯子

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