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【ランダムフォーカス】縁~山岸範宏さん

ギラヴァンツ北九州での2018年シーズンを以って、18年間の現役生活に終止符を打った山岸範宏さんが、13日に開催された2019キックオフイベントにゲスト出演しました。舞台の上ではトークショーで楽しませてくれましたが、イベント終了後も時間を割いてファンサービス。

「2年前に山形を離れる時、ファンの方々の写真やサインの要望に応えられなかった。今日は並んでいただいた全員に応じることができました。それは一つ、今回山形に来た甲斐があったことかなと思います」

移籍が決まるタイミングは選手によって様々で、ファンに直接挨拶できずにチームを離れるのは珍しいことではありませんが、ギシさんはそれが非常に心残りだったようです。それだけ2014年6月からの山形での2年半は、濃密で忘れがたいものだったのだろうと思います。

「山形での2年半があったから、40歳まで現役を続けられたと思いますし、2年半でしたけれど、大きな喜びも悔しさも、いろんなものを味わわせていただいたので、感謝の思いが強いです」

2016 年までいた山形で一緒に戦った選手は、もう既に山田選手、摂津選手、栗山選手、永藤選手の4人になってしまいました。でも、連絡を取り合っているモンテの“卒業生”たちも多いそうです。

「ナンバー7(松岡亮輔選手)も事あるごとに連絡を取っていたし、萬代(宏樹選手)とも連絡を取りました。それと2017年かな、田代マサ(真一選手)が長崎にいた時に、博多で(渡辺)広大と川西翔太と4人で集まりました。プチ同窓会(笑)」

浦和一筋だったギシさんが山形にやって来たのは36歳の時。ちょっと意外な気もしますが「受け入れてもらえるかどうか」という不安も抱えつつの移籍先で、受け入れてくれた仲間には特別な思いがあるようで、今も動向は気にかけているとのことでした。ちなみに2019年、松岡選手は藤枝MYFC、萬代選手はラインメール青森、田代選手は横浜FCへ完全移籍。渡辺広大選手は山口から群馬へ、川西選手は大分から岐阜へ期限付き移籍することが決まっています。

今後は指導者として歩んでいくために、「まずはしっかりベースを作っていきたい」と話していたギシさん。「解説はどうですか?」と水を向けると「喋ることも嫌いじゃないので、もちろん興味がありますよ」と言っていました。もしかしたら、キーパー目線の解説が聞ける可能性もあるのかもしれません。そして未来のどこかで、再びギシさんが山形に帰って来る事も……?

「どんな形でもサッカーに関わっている限り、縁は繋がっていくもの。山形のみなさんがモンテディオを応援してスタジアムに足を運んでくださる限り、縁は切れないと思います」

またいつか、サッカーのある風景の中で、きっと会えますね。その日まで、元気で頑張ってください!

文・写真:頼野亜唯子

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