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【トピックス】浦和ユースに0-3で敗れグループステージ敗退。

厳しいマークにあった川俣大。昨年の大会でも準決勝と浦和ユースと対戦しており、そのドリブルはかなり警戒されていた。

第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会2日目。モンテディオ山形は、昨年は決勝トーナメントの準決勝で当たった浦和レッドダイヤモンズユースと対戦。初日に続いてパフォーマンスを出し切れずに3失点を喫し、0-3で敗戦。今大会のグループステージでの敗退が決まった。

今井監督は、前日の札幌戦で「収穫だった」と話していた1年生FWの前田聡良を先発起用。フレッシュな力で勢いを持って試合に入ろうとしたが、札幌戦と同様に、さらに勢いを持って入った浦和に立ち上がりで押し込まれてしまう。
前からの圧力に押されて5分に左サイドでFKを与えると、そのFKからゴール前に入ったボールをクリアしきれず押し込まれて先制点を与えてしまった。

試合に入りきれず、運動量も少ないままのモンテディオユース。浦和も序盤の攻勢が収まるとモンテディオユースに合わせるようにテンションが弱まっていたが、それでも反撃して盛り返えすことがなかなかできない。

球際の攻防は空中戦も地上戦もセカンドボールの奪い合いも劣勢の状況。ボールを奪っても落ち着かせられずにシンプルに蹴って相手に渡してしまうなど、普段なら出来ているはずの状況判断も思うようにできず「モンテらしくないゲーム。球際もほとんど負けていた」(今井監督)という厳しい展開が続いた。

東北プリンスリーグでもなかなかないようなパフォーマンスの低さでハーフタイムを折り返すと、今井監督は後半から2枚替えで流れを引き寄せようとする。
後半14分にようやく左サイドからのクロスに大友千裕がいいタイミングで入り込んで左足でシュートを打つも枠の上。左サイドでは単独で仕掛けられる川俣大が厳しいマークにあって思うようにプレーしきれず状況を打破しきれない。
28分にシュートをGK大友がファンブルしたところで相手にプッシュされて2失点目。試合終了間際にもCKからニアサイドでヘディングシュートを決められて3失点目。勝負をかけた浦和戦だったが、0-3で敗れた。

グループDは2日目を終えて札幌と福岡が勝点4、浦和が勝点3となったため、2敗のモンテディオ山形ユースはグループステージでの敗退が決定した。

モンテディオ山形ユースは東北プリンスリーグでもここ2試合勝ちがなく苦しい状況。足の負傷で3週間ほどリーグ戦を離れていた半田陸も2試合にフル出場したが、万全な状況ではなかったのも確か。昨年3位と躍進したこともあり、「今年は自分たちも」という欲が出てしまったのもあると今井監督が話すなど、大会に臨む難しさが出る要素がとにかく多かった。

ただ今井監督は「まずは自分のことをやらなきゃいけない」と話した上で、「これが本来の実力。この子たちが、もっと真正面からサッカーに向き合わないと」と厳しく評価していた。

札幌戦に続き途中出場で中盤に入った2年生の田中慶延。今年の悔しさを残りの大会や来年にぶつけて欲しい。


同じく2年生のボランチ佐藤颯。今井監督は「今年伸びた一人」と話していたが、今大会は結果を残せなかった。

振り返れば、去年の大会も最初は下馬評が低かったが、勢いのままに自分たちが全力を出し続けて駆け上がっていった結果、3位まで上り詰めた。
今年も足元を見つめて自分たちの良さを出していくことを第一にしたかったが、それが叶わなかった。今年は2年生が多いチームだったが、この悔しさを糧に来年の奮起に期待したい。

グループステージ最終戦は25日9:00からアビスパ福岡∪-18と対戦する。泣いても笑っても残り1試合となる。今後につながる思い切った試合をしてきて欲しい。

文・写真 嶋守生

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