【トピックス】「サッカー×将棋特別イベント」(@日産スタジアム) レポート《後編》
将棋駒生産日本一のまちに本拠地を構えるモンテディオ山形と、チームでプレーした元日本代表・波戸康広さんが日本将棋連盟の将棋親善大使を務める横浜F・マリノス。将棋とは切っても切れないJリーグの2クラブがサッカーと将棋のコラボイベントで相互交流を図る「将棋ダービー」。NDスタで開催された5月2日の第一局に続いて、7月11日に日産スタジアムで行われた第二局の模様を2回に分けてお伝えする。
《後編》は波戸さんが郷田真隆王将に挑戦した「特別対局」の模様。
※《前編》はこちら
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◆「ダイヤモンドサッカー」も視聴していた郷田王将
コンコース内の「将棋体験コーナー」で他のプロ棋士たちが指導対局を続ける中、17時30分から予定されている公開対局に備え、対局者の波戸康広さんと郷田真隆王将、大盤解説を担当する野月浩貴七段と広瀬章人八段の4名がトリコロールランドへと向かった。モンテディオのサポーターが、すぐそばを通ったのが波戸さんだとわかった瞬間、目を丸くし体が固まった。
サッカー好きのプロ棋士は多いが、郷田王将もその一人。「木村和司選手がいた頃の日産(現横浜F・マリノス)と読売(現東京ヴェルディ)の試合を観戦した」り、「奥寺康彦選手のブレーメンの試合を『ダイヤモンドサッカー』で観ていた」りしたそうだ。サッカー好きでありながら、それ以上に将棋の才を開花させトッププロの仲間入りを果たした郷田王将と、将棋好きでありながらサッカーで日本代表までのぼり詰め、現在はサッカーと将棋との橋渡し役となった波戸さんの経歴が、公開対局の盤上でクロスオーバーする。
対局は、郷田王将の飛車落ち。大盤解説の2人は「サッカーで言うと2人ぐらい退場したハンディがある」と説明した。駒落ちした上手の郷田王将から指し始める。持ち時間は決められていないが、なんと言ってもサッカー公式戦前の一局、終了時間は決められている。じっくり考えている余裕はない。
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