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浦レポ by 浦和フットボール通信

重なりすぎた悪いこと、「頑張りの方向音痴」にならないために【轡田哲朗レッズレビュー/J第31節FC東京戦】

(Report by 轡田哲朗)

この2試合のメンバーが基本的にはコアになるだろう

浦和レッズは9月21日のリーグ第31節FC東京戦に0-2で敗れた。立ち上がりは悪いもではなかったものの、前半9分にオウンゴールがあって、そのあとにはPKを与えてしまって早い段階で0-2になった。その後は2点ビハインドの状況からも自分たちからボールを奪いに出ていくプレーの必要性が高まり、それを効果的に実現するところまではいかなかった。また、後半の途中からは選手交代も行って状況を変えにいったものの、あまりうまく作用していなかった。

ありていに言えば、年間やっている中でも1試合か2試合あるなしのアンラッキーが重なったところのある試合だから、安定している時期なら「忘れよう」で済ませることもできるのかもしれない。ただ、今の浦和はマチェイ・スコルジャ監督の就任2試合目でまだチームが少しバタバタしている段階でもあり、必要以上に大きく受け止めてしまいがちだろう。もちろん、ヒューマンエラーにあたる部分があるからこそ不運を招いた側面がある。井上黎生人のオウンゴールで言えば、ボールへのアプローチの仕方や足を強く振る必要があったのかというのはヒューマンエラーの部分だけど、ボールがあんなに絶妙な軌道を描いてゴールに吸い込まれたのは不運だと言える。運という言葉を使うのが嫌いな人が少なからずいるのは承知しているが、分けて考えるとこのようなことだ。

スタメンは勝った流れも重視したのか9月14日のガンバ大阪戦から継続で、ベンチメンバーが前田直輝から長沼洋一に入れ替わっただけだった。何か大きくチームを転換しない限りにおいては、基本的にはこの2試合に絡んできた選手たちがコアメンバーになってくるのかなという感はある。ただ、負傷交代したリンセンに関してはちょっと状態がどうなるか不透明で、そこはリカルド・ロドリゲス監督、ペア・マティアス・ヘグモ監督と同様に松尾佑介、あるいは二田理央をストライカーとして見ていくことになるのか。それとも興梠慎三がラストチャンスを獲得していくことになるのかは様子を見ていきたい。

立ち上がりには良かった部分や、マチェイさんのチームらしさがあった

前述したように立ち上がりは悪くなかった。前半5分には井上の危なっかしいながら右の大久保智明に展開したパスを起点に、彼が中央方向にボールを持つことで2枚の目を自分に向けて、さらに渡邊凌磨がその2枚の間にできるゲートの先にうまくポジションを取ることでスピードアップした。リンセンがセンターバック2枚を引き受けてゴール前に入る一方で、その後ろにできるパスコースを使って関根貴大にボールを渡すところまでは流れとして良いものだったし、あとはそこで質や破壊力を出せたらというところだったがちょっと足を滑らせた。

それでも1分後には再びチャンスを迎えて、サミュエル・グスタフソンから大畑歩夢に開いて、アーリークロスを上げられる体勢から渡邊はゴール前、リンセンはストップという違う動きをして、受けたリンセンは関根の前にうまくボールを置いてあげた。関根は2択のどちらかなというところで後ろを選択し、それを渡邊が戻りながらシュートしたのだけど、恐らく関根は前を通すなら渡邊、カットバックするならリンセンが合わせるイメージでボールを出したと思うので、この辺は少しずつ噛み合っていけばいいかなと思っていた。この時間帯までは。

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