牲川歩見、吉田舜、GKダブルインタビュー「僕らのやっている取り組みをもっと知ってほしい」
浦和レッズを長く取材してきて、こんなに仲の良い雰囲気のGKグループは初めてだった。その理由を探るべく、牲川歩見選手、吉田舜選手に、GKグループの雰囲気について、守護神、西川周作選手を乗り越えるために必要なことなどを聞いた。(Interview by 河合貴子)
―今日も暑い中での練習だったと思うが、GKは大変ですよね?
牲川選手:そうですね。埼玉はめっちゃ暑いんで。
―でも、吉田選手は、暑いで有名な熊谷出身なので暑さに強い?
吉田選手:どうなんですかね。3年間、大分にいたので、その頃はもう覚えてないですけど、まあ、暑いなぐらいです。
牲川選手:舜は暑さに強いですよ。暑さとかに関係なく動けるので。
吉田選手:いや、関係ありますよ(笑)
―GKは長袖を着ているし、キーパーグローブは汗をかいてぐちゃぐちゃになるし、大変だと思うが、それぞれの暑さ対策を教えてください
牲川選手:暑いですけど長袖インナーを着ているんですが、僕は肌が弱くて、日光で日焼けしてヒリヒリしちゃうんで、その意味で長袖を着ることが多いので、暑さ対策はそれですかね。
吉田選手:僕は水を飲むぐらいですかね。
―やっぱり熊谷の子は暑さに強い(笑)
牲川選手:強いんですよ(笑)
吉田選手:でも朝から練習前に水を500ミリリットル飲むようにはしています。
―今回、お二人に来ていただいたのは、私が30何年間、レッズを取材してきて、ゴールキーパーグループがこんなに仲が良いのは初めて見たんです。
牲川選手:僕自身もこういうグループで練習するのは初めてです。
―だってライバルでしょう?今までは、GK同士の選手は本当に口も利かない。目も合わせない。一緒に練習していても、それぞれやっているような雰囲気だったりもしたんですけど、なぜ、こんなにGKがチームの雰囲気になっているのかなと。
吉田選手:ニエさんが浦和一年目の時はどうだったんですか?
牲川選手:自分が一年目の時は、シュウさんがいて、彩艶がいて、俺がいたんですけど、ギスギスしている感じではなかったですけど、今みたいに練習は流れてやっていなかった。あの時はジョアンの話を聞くことがメインだったので、そういう意味では今とは違うかもしれないです。舜が来てくれて、舜のキャラクターもありますし、ジョアンの理論をみんなで追い求めているという方向性で、こうなっているのもあるし、色々要因はあると思うんですけど、そういうのはあると思います。
―吉田選手も以前所属していたチームでもこんな雰囲気はありましたか?
吉田選手:確かに思い返せば、このような雰囲気はないかもしれないですけど、大分の時は、みんな仲良く、自分はしていましたね。GKが4人にいて、全員、仲が良かったわけではないこともありましたけど、逆に、それをいじっちゃう感じでしたね(笑)
牲川選手:舜はそういうことをするイメージがある(笑)
―たった一つのポジションで、選手交代はアクシデントがない限り、なかなかチャンスが巡ってこない。そこは、どのように考えながら一つのグループになっているんでしょうか?
吉田選手:今、僕はなかなか試合に絡めていない状況で、もちろん本心は苦しいところも多いですけど、ジョアンの理論を身体で覚えるという所で成長を感じられますし、何よりそれを身につけた先に、自分が飛躍している所を想像するだけで、飯を食えるというか、楽しみで仕方ないというか、それでなんとか息を繋いでいるという感じです。
牲川選手:僕は練習の中で成長を実感しながら取り組めている所が大きい部分ですし、試合に出られない時期でも、自分がプレーをしていないですけど、練習でやっていたことをシュウさんがプレーで表現してくれて、改めて練習の重要性を気付くことがあって、そういう意味で練習で自分もできるようになると成長を実感できますし、モチベーションはキープが出来ていますね。
―正直、言って、二人の実力を練習から見ていても、どこのチームに行っても正GKになれると思うでしょう?
吉田選手:はい!(笑)
―でしょう?(笑)それだけ自信があるでしょう!なのに敢えて、こうやって厳しい環境に来て、しかも一つのグループとしてやっているというメンタリティはすごいなと。
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