中断期間の改善も見られたが勝負強さはまた別の要素、中盤の構成には疑問符も【轡田哲朗レッズレビュー/J第26節鳥栖戦】
(Report by 轡田哲朗)
浦和は伊藤敦樹が移籍、鳥栖は監督交代に踏み切った直後
浦和レッズは8月11日にサガン鳥栖とリーグ戦の25試合目で対戦し、1-1で引き分けた。セットプレーも含め悪くない形でゴールに迫っていた展開で先にカウンターから点を取ったが、その後に不用意なプレーからPKを与えて追いつかれての引き分けになった。1-1の状態からのラスト5分から10分で両チームともGKと1対1になる決定機が1回ずつあったので、その時点で浦和が10人になっていたことはあまり関係なく両チームとも勝利を逃した側面を持つ試合だと言えるだろう。
浦和は伊藤敦樹の移籍、鳥栖は監督交代をこの試合の数日前に発表していて、明らかに変化の加わった試合になった。浦和は安居海渡がスタメンに入ってくることは想像できる範囲だったが、サミュエル・グスタフソンとダブルボランチでスタートする形を取った。ペア・マティアス・ヘグモ監督は試合後の会見で「かなりうまくいっていたと思います」とコメントしていて、そこに同意できない部分は正直なところマイボールの場面でとても多かった。また、大畑歩夢が試合に戻れたことで渡邊凌磨をトップ下で起用することができ、最前線は右から大久保智明、二田理央、関根貴大の並びだった。この両ウイングの選択もまた、少しポイントになりそうな要素だった。
鳥栖は基本的に4-4-2ブロックから前に矢印を向けていこうという姿勢を見せていたが、浦和へ移籍した長沼洋一を含め主力が次々にチームを去ったことによるシンプルな難しさは垣間見せていた。
グスタフソンと安居の組ませ方が良かったかは疑問が多い
ヘグモさんがダブルボランチの構成について「伊藤敦樹がチームを去るということで、次のステップをどうするかを考えなければいけませんでした。その前の試合のことを考えると、アウェーの名古屋グランパス戦でうまくいった形が、安居海渡と敦樹のダブルボランチでした。海渡がより守備的な役割で、敦樹が前に出ていく形でした。今日の試合でも海渡は同じく、より守備的な仕事をして、サミュエル・グスタフソンがより自由に前に行く、という形にしました」と話していたような形になっていた。
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