浦レポ by 浦和フットボール通信

後半戦に向けて、悪い流れを断ち切るための提案【連載・河野正の目】

埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを取材し、2007年からフリーランスとしてレッズを取材する、河野正氏による毎月連載のコラム「河野正の目」。(Report by 河野正)

2週間あまりの中断期間を経て、8月7日に行われる予定だった柏戦は、浦和にどんな変化があったのかを探る参考試合になるはずだった。しかしキックオフ1時間前に雷雨による順延が決定。試金石の1戦は11日の鳥栖戦に持ち越された。

6月30日の磐田戦では、どの選手も今季最高級のパフォーマンスを披露。局面と局所で見せた個の動きは抜群の性能で、これがグループとしての高い完成度をもたらした。あの試合を観戦した人々は陶然とした心持ちになり、これからの戦いに向け期待で胸を膨らませたことに違いない。「浦和いいね、ここからが本当の勝負だ」と。

磐田戦の後は湘南、京都、札幌との3連戦で、対戦時は3チームともJ2降格圏にいた。首尾よく3連勝すれば、8月からの反転攻勢に弾みがつく。というより順位を上げるためにも、この3試合で勝ち点9を奪取しなければならなかった。

ところがどっこい、積み上げた勝ち点は0-0で引き分けた京都戦の「1」というのだから、何とも不景気な話だ。湘南には3失点で、札幌には今季最多タイの4失点で敗れてしまう。こういう皮算用を始めると、得てして対極の結果を招くことがままある。それにしても勝てない3チームに1分け2敗とは、想像の範囲をはるかに超越していた。

せめて札幌を倒していればモチベーションを高くして中断期間に入り、いい雰囲気で練習にも精を出せたと思う。果たしてヘグモ監督はどんな狙いを持って、盛夏のトレーニングに臨んだのだろうか。

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